大好評のうちに放送を終了したテレビアニメ『しろくまカフェ』のイベント【しろくまカフェ 七夕だよ!笹に願いを!】が7月7日(日)に東京国際フォーラムCにて開催された。タイトルの通り、七夕の当日開催となったこちらのイベントは、昼の部と夜の部の2回行われ、約3000人のファンが会場に駆けつけただけでなく、全国53ヶ所の映画館でライブ・ビューイングが行われた。
ステージのスクリーンに『しろくまカフェ』のオープニング曲「You & Me」「ボクにインビテーション」が流れ、櫻井孝宏(シロクマ役)、福山 潤(パンダ役)、神谷浩史(ペンギン役)、遠藤 綾(笹子さん役)がそれぞれの台詞を発しながら登場すると、客席からは大きな歓声が上がる。続いて夜の部の出演者である、中村悠一(グリズリー役)、近藤孝行(ゾウガメ役ほか)、杉田智和(オオカミ役ほか)もステージに登場。
ゾウガメ役に合わせ、ダンボールの甲羅を背負って登場した近藤の甲羅が、どう見ても亀のおなか部分だと突っ込む中村。「僕が作ってる段階で言ってくださいよ」と返す近藤に、「でもそれは、お客様には背中を見せないということだよね」と福山がフォローを入れる。さらに、トークは奇抜なメイクを施して登場した杉田にも。「(演じた)役がアゴヒモペンギン、カワウソ、オオカミの3役なのでメイクでアゴヒモ、カワウソを表現し、服をオオカミにしました」とドヤ顔の杉田に会場からは大きな笑いが上がり、1年間放送してきた作品だからこそのチームワークを早くも見せつける。そして、会場、ライブ・ビューイングの全員と一緒にタイトルコールをし、イベントは幕を開けた。
まずは、<みんなで笹に願おう!?あなたの願い事は何!??>のコーナー。七夕という事で、しろくまカフェに登場するキャラクターの願い事を考えよう!と、A,B,Cの3チームに分かれ、出題チームの中でキャラクターをひとつ選択。そのキャラクターがお願いしそうな事を、他のチームのメンバーがフリップに書いて回答していく。数々の回答が出揃ったところで、見事選んでもらった出演者は景品をもらえるといった内容。
Aチームが遠藤、近藤。Bチームが櫻井、福山、神谷。Cチームが中村、杉田という編成でコーナーはスタート。最初にAチームから近藤が演じるゾウガメさんお願いを考えてとのお題。出演者から次々と珍回答が飛び出す中、近藤は中村の「竜宮城で上手いことしたい」を選択。
続いてBチームから、神谷が演じるペンギンさんのお願いを考えてとのお題だが、「キャラグッズをもっと出してほしい」と回答権の無い神谷からも回答が出ただけでなく、自ら出した願いを選択。出演者達からルール批判だとつっこまれるが、シロクマくん、パンダくん、グリズリーさん、ラマさんよりペンギンさんはグッズが少ないと自らのペンギンさん愛を語り会場を笑わせた。
最後にCチームから杉田演じるオオカミさんのお願いを考えてとのお題では「送りオオカミになりたい」「おお神よ!(オオカミよ)」「夏は蒸れるから僕も群れたい」とダジャレ回答が頻発。その中で杉田は「送りオオカミになりたい」を選択し、神谷が2問連続でプレゼントをゲット。大盛り上がりのうちに終了した。
コーナー終了後、『しろくまカフェ』のオープニング曲を担当した紗希&Rie fuによるスペシャルライヴコーナーに突入。「You & Me」「Rock the Party」でスタートを切った後に、エンディング曲シリーズで人気を博したパンダくん「Bamboo☆Scramble」、パンダママ「気ままにパンダママ」、シロクマさん「My Dear」の3曲をカバーで披露。それぞれのキャラクターの魅力に合わせて切り替わる、カラフルなサウンドと爽やかなメロディが、時には降り注ぐように、時には駆け抜けるように会場中を魅了していった。
スペシャルライヴ後、再度<笹に願おう?あなたの願いかなえちゃおう!>のコーナーに突入。今度は来場したお客さんが会場の短冊に書いた願い事を、皆で考えて解決してあげようというコーナー。「男性を一発で落とせるキメ顔とキメ台詞を覚えたい」「最強になるにはどうすればいいの?」「外見も内面もいい女でありたい」という願い事に出演者は笑いを交えつつアドバイスを贈っていたが、ここで宮野真守(ヤマアラシ役)からビデオメッセージが届いているとの報が。思わぬサプライズに沸き立つ会場だが、この先にもうひとつどんでん返しが。ビデオメッセージの最後にMCの鷲崎が問いかけると、録画のはずの画面の宮野から「はい!」と返事が。鷲崎に「どこにいるのと聞かれ」「裏です」と言う返事に一気に会場中のボルテージが高騰。ステージに颯爽と登場した宮野は、劇中のアイドル“ヤマアラシ”のメンバー役の近藤も揃っているという事で、「ヤマアラシ☆トゥナイト!」をサプライズ歌唱。サプライズ続きに会場からは割れんばかりの大歓声が起こり、熱狂の渦に包まれた。
白熱のパフォーマンスを後ろで見ていた出演者は、「今年一番面白かった」「後ろから見てて、ダンス中の(二人の)ケツが面白かった」と大ウケしていたが、宮野は「出番が少ない。最初のオオギリコーナーには僕必要でしょ!!不完全燃焼です!」と不満を述べ、少しの時間でもネタを入れ込もうとしては、会場に大爆笑を巻き起こした。
最後のコーナーは<オリジナル朗読ドラマ>。『しろくまカフェ』シリーズ構成の細川徹がこのイベントのためだけに書いたオリジナルストーリーを出演者全員で演じた。ストーリーは、七夕を題材に『しろくまカフェ』の一日を描いた内容。声優陣の迫真の演技に会場からは1シーン、1シーン終わる度に拍手が送られた。物語の最後には、登場キャラクターが、それぞれのお願い事を告白。シロクマくんの「またみんなで集まって、楽しく飲めますように」という願いごとに、会場はほっこりとした暖かさに包まれた。
様々な趣向を凝らしてきたイベントもここで終了の時間に。出演者ひとりひとりから、「この作品に出会えて幸せでした」「もう一度、テレビを通して皆さんにお会いしたい」と、作品への愛情を強く感じられる挨拶がされ、最後にシロクマくん役の櫻井から「またいつでも遊びに来てね」というシロクマくんとして歌唱したエンディング・テーマ「My Dear」歌詞より引用したコメントにて本イベントの幕が閉じた。
(C)ヒガアロハ・小学館/しろくまカフェ製作委員会 2012