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音楽コンシェルジュがヒットの秘密を解説

【宇多田ヒカル】
最強カバー集『宇多田ヒカルのうた 13組の音楽家による 13の解釈について』が
名作すぎる。Vol.2 〜吉井和哉、tofubeats、大橋トリオ、KIRINJI編〜

WEB上や音楽ファンの間で、めっちゃ盛り上がっているカバー集!

はい、コチラ特集記事Vol.2です。引き続き、“宇多田ヒカルのデビュー15周年を祝して企画されたカバー集がヤバい!”解説を続けていきましょう。

今年“もっとも楽しめるアルバム作品”として、WEB上や音楽ファンの間で、めっちゃ盛り上がっているカバー集『宇多田ヒカルのうた 13組の音楽家による13の解釈について』。現在、活動休止中の宇多田ヒカル。そんな彼女の作品を、“13組の日本を代表する音楽家が、13の解釈をしたカバー集”。それでは、オススメ曲を厳選ピックアップしてレビューしていきます。

吉井和哉節全開な、「母さんどうして〜」歌詞がヤバい!

まずは、吉井和哉による「Be My Last」(14thシングル)がヤバいっす! 歌いだしの歌詞が「母さんどうして〜」で入ってくる導入なんて、まさに昭和歌謡テイストあふれる吉井和哉節そのまんまな雰囲気。なのにアブストラクトにロックな展開へズブズブと深化して進化。吉井さん、完全に自分のモノ=自分なりの解釈として表現されていますね。

ジェイムス・ブレイクばりの情感がヤバい、tofubeatsヴァージョン!

20代前半ながら、ダンスミュージックをベーストした突出したクリエイティヴィティによって鬼才っぷりをみせているtofubeatsが、レーベルメイトである先輩BONNIE PINKをヴォーカルに迎えた「time will tell」(1stシングル)もヤバいです!情感あふれる歌声で呟くように歌う、洋楽アーティストのジェイムス・ブレイク(第56回グラミー賞においては、最優秀新人賞にノミネート)を彷彿とさせる、ゆったりとしたエレクトロニック・ミュージックで、じんわりと表現している様に注目。ミストのように音を空間にちりばめ、行間をじっくりと使って気持ちを伝えていくサウンドで聴ける「time will tell」は、元曲とはまた違う世界観を見事に構築されています。

2015年の活躍にも期待な、大橋トリオによる「Stay Gold」

ピアノでとつとつと、大橋さんの良い声でせつなさ満載に歌われる「Stay Gold」(20thシングル)もヤバいっす! 元曲の良さそのままに、男性ヴォーカルで耳元でささやかれるバラードがめっちゃグッときます。なんだろうこの、繊細すぎる儚さの境地は……。大橋トリオは、来年1月28日にオリジナルフルアルバム『PARODY』をリリース決定。各音楽ジャンルの素晴らしさを大橋トリオ節で、全て包み消化したジュークボックスのような作品。しかも、先日行われた渋谷公会堂公演がソールドアウトな好状況! 2015年も要注目なアーティストですよ。

KIRINJIの、ふんわり贅沢なグルーヴが絶妙な「Keep Tryin'」

音楽コアファンに定評の高いバンド、KIRINJIによる、宇多田ヒカルのカバー曲「Keep Tryin'」(16thシングル)は、今年新規メンバーとして加入した敏腕女性ギタリスト、弓木英梨乃によるキュートなヴォーカルで驚きました! 弓木さんヴォーカルはKIRINJIとしてもめっちゃ新境地であり、ふんわり感にたゆたう贅沢なグルーヴが絶妙な、楽曲の新たな魅力を浮き彫りにする好カバーとなりました。

あと、本作発売前日にの一斉YouTube試聴公開に間に合わなかったハナレグミ「Flavor Of Life」も素敵であります。あれです、ウイスキーが呑みたくなります(笑)。角ハイ的な、アノ歌な雰囲気です。その他も、椎名林檎、AI、加藤ミリヤ、LOVE PSYCHEDELICO、全曲最強なのでぜひチェックしてみて下さい! 以上、ヒット曲の現場からお届けしました〜。

『宇多田ヒカルのうた 13組の音楽家による 13の解釈について』宇多田ヒカル

次回は、12月26日(金)更新!

ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、WHAT's IN?、BARFOUT!などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、TM NETWORKツアーパンフレット『Incubation Period』、『the beginning of the end』、『QUIT30』執筆。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TK編』(ぴあ)が絶賛発売中!
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