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【AWA×田中知之(FPM)】
プレイリストが音楽をイノベーションするワケ。〜プレイリスターの選曲を紐解く!〜

聴き放題型 定額制音楽配信サービスAWAで、プレイリストを選曲する人を“プレイリスター”と呼ぶそうです。プレイリストを作る際、選曲センスにはパーソナルな面が浮き彫りになるもの。友人だったら会話の糸口になりますし、アーティストだったら、そのルーツであったり、今の作品に通じるセンスが垣間見えることでしょう。
http://awa.fm/

AWAで選曲プレイリストを作って、これは音楽版インスタグラムなのだなと理解しました。スマホで撮影した写真を手軽にエフェクトしてSNSで発信することで写真を通じた自己表現を、身近なコミュニケーションにしたのがインスタグラム。であるとしたら、自分が好きな楽曲を8曲選び、まつわるテーマと、文脈となるテキストを添えることで生まれる新たな音楽自己表現。そんな音楽を通じたコミュニケーションが生まれるのがAWAなのかなと。そう考えると、同じく聴き放題型 定額制音楽配信サービスであるLINE MUSICやApple Music、Google Play Music、KK BOXとはちょっと楽しみ方が異なるんですよね。

はじめて出会う方でもインスタグラムを見れば、どんな生活をされ、どんな趣味嗜好で、どんなセンスを持っているのかって一目で伝わってきますよね? SNSの発展以降、人のライフスタイルを公に覗き見出来るのは、今の時代、実は有効なエンタメだったりします。それこそ、第三者である他人が好きな音楽にも、写真同様そんな要素があると思うのです。“好きな子があのライヴに行っていた”“あのモデルが好きだって言うから聴いたら良かった”“あの小説家の作品に出てきた楽曲が気になって聴いてみた”などね。

音楽業界は過去、音楽の新たな楽しみ方を提案した、カラオケやDJカルチャーによってイノベーションが起きました。いわゆる、“自己表現はもちろん、他人を意識した歌唱、選曲といった楽しさ”ですね。そんな第三のイノベーションが“選曲プレイリストを通じてSNSでコミュニケーション”をするということなのだと思っています。

第三者の視点を得ると、選曲も音楽試聴も幅が広がったり、自分なりの個性をだそうとたくさんの音楽を聴くように“楽しい努力”をするようになります。その結果、いわゆる音楽を通じたコミュニケーションのつながり=音楽インタレストグラフを持つ、音楽ファンのつながりが生まれます。そんな“楽しい努力”の発表場所が、音楽ファンが選曲をきっかけにつながれる音楽コミュニティであるAWAであり、プレイリストを作ったユーザーを評価するプレイリスター・ランキングなのだとしたら、ちょっと面白くないですか? AWAがこの辺の、いわゆる音楽版インスタグラム的な楽しさを、もっと機能&マーケティング的にチカラを入れてくれたら、音楽の未来を考えると面白いと思うのです。ただ音楽を聴いて楽しむだけでない、音楽が生み出す人と人との交流をドライブさせる楽しさ。SNS上で自己表現をする為の、コミュニケーション機能に特化した音楽サービスのあり方。

でも「わたしは音楽に詳しくないから、そんな素敵なプレイリストなんて作れないわ」、そんなことを思ったリスナーのみなさま、安心してください(ちょっと低めのいい声で)!

そんな時のために、憧れのプレイリスターによるプレイリストをチェックして、それぞれのアルバム作品や関連作品を聴いていくことで、あなた好みのサウンドを探してみてはいかがでしょう? というワケで、今年で活動20周年を迎える選曲家、DJ/PRODUCERであるFPMの田中知之さんによるプレイリストを解説していきましょう。

http://www.fpmnet.com/

『酷い夜を過ごそうが、朝は優しくやっている(男性ボーカル編)』MOOD:Relax

 Tahiti 80のフロントマン、Axe Riverboyによる「Morning Blues」における琴線をくすぐる美メロの効能。芳醇なポップサウンドが響き渡るロス生まれのシンガーソングライター、Robin Tricke「Morning Sun」。包容力あるオトナなサウンドがたまらないKenny Rankin「When The Sun Comes Out」などが織りなす、ゆったりとした時間。

『雨の日が嫌いじゃなくなる魔法のような音楽』MOOD:Happy

イントロで奏でられる、異世界からの音使いのようにポップにはじまるColdplay「Rainy Day」。オーケストラちっくに魔法のように鳴り響く、カート・コバーンじゃない方のNirvana「Rainbow Chaser」。キュートな歌声がポップに優しいBobbie Gentryによる「Rainmaker」。Shape&Sizesによるノリの良いロックな「Rain On My Face」で聴ける高揚感。

MUSIC FOR RAINY DAY(インスト編) MOOD:Relax

スヌーピーがたわむれるジャケットが印象的なVince Guaraldiによる「Rain,Rain Go Away」で聴ける、ピアノがミストのように空間を埋め尽くしていく音の調べ。おだやかにたゆたう音色に心と身体が解けていく「Little Drops Of Rain」。そして坂本龍一による、アグレッシヴにエネルギーの強いピアノ曲「Rain」が解き放つ音楽のチカラ。

『Paris, June 2015』MOOD:None

FPM、田中知之氏がパリ滞在中に出会ったり、インスパイアされた曲を写真のスナップのように集めたプレイリスト。旅の記録を音楽で表現するって記憶に焼き付きそうで素敵ですよね。友人にも、そんな体験を気持ちでシェア出来ますし。 Serge Gainsbourg「Elisa」、Zanini「Tu veux out u veux pas」、その他有名曲もあったりと、楽しき旅の記録となっています。



そんな選曲の神、田中知之(FPM)が、「これまでと、これからのFPM。貴方の人生のサントラ盤」をテーマに9月30日、ALL TIME BEST 究極の45曲を収録した3枚組CDアルバム『Moments [Best 45 fabulous tracks by FPM]』をリリースします。シンプルにお洒落なアートワークはプレゼント用にもオススメですよ☆ もちろん、自宅での自分へのご褒美、ホームパーティーやドライブでもオススメな使えるサウンド集です。ああ、やっぱり音楽って楽しいな!!!


以上、ヒットの現場からお届けしましたー。

次回は10月2日更新

ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、音楽主義などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、DREAMS COME TRUEツアーパンフレットへの寄稿、TM NETWORKツアーパンフレット・シリーズ執筆。SMAPタブロイド新聞フライヤー執筆。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TM編&TK編』、4万字取材を担当した『氷室京介ぴあ』(ぴあ)発売中!
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http://bylines.news.yahoo.co.jp/fukuryu/