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連休に楽しみたい音楽的な小説3冊〜 ドルフィン・ソングを救え! 〜 ロック・オブ・モーゼス 〜 電気じかけの予言者たち 〜

新年です! でも「まだまだ休んでいたいなぁ〜」というおとそ気分が抜けないミュージックラバーも多いと思いますが、みなさんお元気ですか? とはいえ今週末は11日(月)が成人の日なのでカレンダー的には3連休なんです。そこで、お休み気分をさらに満喫できる“音楽的な小説”を紹介していきましょう☆ mu-moでゲットした音楽を聴きながらお楽しみ下さい♪

音楽妄想小説『ドルフィン・ソングを救え!』樋口毅宏〈マガジンハウス〉

http://magazineworld.jp/books/paper/2813/

パーフリ度☆☆☆☆☆
80年〜90年代度☆☆☆☆
妄想度☆☆☆☆

雑誌『BRUTUS』で連載され賛否両論を呼んだ妄想音楽小説。小沢健二と小山田圭吾が在籍し、その後渋谷系ムーヴメントのきっかけとなった伝説のバンド、フリッパーズ・ギターをモチーフに筆者の妄想が炸裂しまくった作品に仕上がっている。時代を感じられるノンフィクション的な描写を織り交ぜながら、もしバンドが解散してなかったら? そんな“if”の物語を、2019年に45歳独身の主人公女性が青春時代にタイムスリップすることで大展開。しかも、カバーイラストは岡崎京子。80年代〜90年代に青春を送られた方の思い出をもてあそぶ、ほんのりとゲスな画期的小説だ。

青春音楽小説『ロック・オブ・モーゼス』花村萬月〈角川書店〉

http://www.kadokawa.co.jp/product/321409000108/

ギター女子度☆☆☆☆☆
青春こじれ度☆☆☆☆
音楽マニア度☆☆☆☆

音楽に救われた高校2年のギター女子、朝倉桜の活躍を追うロックンロール小説。集団生活が苦手でただひたすら自分を押し殺していた桜が、音楽の魅力によって世界が変わっていく様を、ロックバンド“モーゼス”への加入によって描いていく。ストーンズやクラプトン、フリートウッドマック、マイク・ブルームフィールドからバッハ、ブルックナーなどなど、音楽理論も含め、音楽マニアにも共感できるコアなトークのあり方に好感。自意識過剰と劣等感、そして挫折と成功の間で揺れる感情。そこに織り込まれていく恋愛や性描写など、強烈に青春を感じられる音楽小説だ。

音楽ドキュメンタリー『電気じかけの予言者たち -CLASSIX-』木根尚登〈KADOKAWA enterbrain〉

http://www.enterbrain.co.jp/product/mook/mook_music/15163101.html

ゲワイ度☆☆☆☆
グラサン度☆☆☆☆
歴史的資料度☆☆☆☆☆

1984年にデビューしたTM NETWORKの軌跡をメンバー自らドキュメンタリー化した画期的アイテム。『電気じかけの予言者たち』(1994年)、『続・電気じかけの予言者たち』(2001年)、『新・電気じかけの予言者たち−新世紀篇−』(2004年)、『真・電気じかけの予言者たち-眺望篇-』(2004年)、『震・電気じかけの予言者たち』(2014年)、『進・電気じかけの予言者たち』(2015年)という、6タイトルを1冊に集約。木根尚登宅の倉庫に眠っていたTM NETWORKのレア・アイテム紹介&木根尚登とドラマー阿部薫によるインタビューを新収録。総ページ数約700ページの大作だ。

以上、ヒットの現場からお届けしましたー。

次回は1月15日更新

ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、音楽主義などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、DREAMS COME TRUEツアーパンフレットへの寄稿、TM NETWORKツアーパンフレット・シリーズ執筆。SMAPタブロイド新聞フライヤー執筆。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TM編&TK編』、4万字取材を担当した『氷室京介ぴあ』(ぴあ)発売中!
https://twitter.com/fukuryu_76
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fukuryu/