音楽コンシェルジュ・アワード
今週聴くべき3枚：BOOM BOOM SATELLITES、Tegan and Sara、みるきーうぇい 2016.6.10 UPDATE

5/29（日）、さいたま史上最大級のロックフェス“VIVA LA ROCK 2016”に行ってきました。このフェスの特徴は、ぼくのりりっくのぼうよみ、感覚ピエロ、ヤバイTシャツ屋さんなどをブッキングするロックシーン最前線を体感できるこだわりはもちろん、子連れでも楽しめる良い意味での“ゆるさ”にあると思っています。さいたま新都心駅直結、さいたまスーパーアリーナ手前の屋外けやき広場をフリースペース「VIVA LA GARDEN」として、解放しているのが素晴らしいなと。厳選されたフェス飯をいただけるフードエリアやBBQスペースに、屋外ステージでは盛り上げ上手なBRADIOやSANABAGUN.などが登場するという豪華さ。ダンボール迷路や楽器体験などのできる「KIDSLAND」もあり、子供を飽きさせないアクティビティまで完備。数年後、音楽文化の継承として「KIDSLAND」を経験した子供たちや、ふと御飯を食べに訪れた地元民が、親しみを感じながらさいたまスーパーアリーナのメインステージへ訪れることを考えると胸が躍ります。素敵なフェス体験でした☆

http://vivalarock.jp/2016/

はい、というわけで、今週チェックすべき音楽作品を紹介していきましょう。新作リリース・アイテムが多い音楽作品の中から、選びきれないあなたへ向けて今週、音楽シーンで話題の3枚を“音楽コンシェルジュ”がセレクト。本気でオススメしたい、三つ星級の作品を独断と偏見で解説していきます☆☆☆

【邦楽アルバム部門】BOOM BOOM SATELLITES『LAY YOUR HANDS ON ME』

5度目の脳腫瘍再発。後遺症の麻痺によってミュージシャン活動を本作でラストとする川島道行（ヴォーカル／ギター）が、盟友 中野雅之（プログラミング／ベース）と共に完成させたBOOM BOOM SATELLITES最後の作品。祝祭と終焉、静けさ、そして新たな始まりを感じさせる22分の美しき4曲は、中野が“10枚目のアルバム”と言い切る渾身の内容。病気や活動終了を抜きにして聴いても、世界へ誇るエレクトロ・ロックバンドによる最高傑作の誕生といえるだろう。希望の光を感じたのだ。初回盤特典には、ハイレゾ＆MP3音源データも収録。

http://www.bbs-net.com/

【洋楽アルバム部門】Tegan and Sara『Love You to Death』

カナダの美人双子ポップ・デュオによる、通算8枚目2年振りの新作アルバム。アデル、SIA、ベック、エリー・ゴールディングなどを手掛けたグレッグ・カースティンをプロデューサーに起用。80’s風のシンセが軽やかに響き渡りながらも、“いま”を感じさせるサウンド・ワーク。恋愛関係を描いた「Boyfriend」、結婚を取り上げた「BWU」、双子をテーマにした「100ｘ」、「White Knuckles」、アンチ・ラヴ・ソング風な「U-Turn」など聴きどころもいっぱい！

http://teganandsara.com/

【邦楽カセット部門】みるきーうぇい「カセットテープとカッターナイフ」

大阪発、大人になるのをやめてしまった2人組バンド。初の全国流通シングルは、ダウンロードカード付きカセットテープでリリース。ミュージックビデオを手掛けるのは、バズりまくった岡崎体育「MUSIC VIDEO」でお馴染みの映像クリエーター、寿司くんであることにも注目。ライヴでも盛り上がるアンセム曲「カセットテープとカッターナイフ」など、圧倒的なまでにリアルなリリックによる説得力と、美しきコード感が牽引するサウンド力に要注目。新しい才能です！

http://milkyway-music.com/

以上、ヒットの現場からお届けしましたー。