被写体を写真のフレームいっぱいに撮るための手法。フォトグラファーが被写体に直接近づくこともあれば、ズームレンズを使って寄っていくことも。逆に、被写体から離れて全体が写るように撮影する方法を「引き」と呼ぶ。さらに、限界まで引くときは、「ドン引きでいきま〜す!」などというらしい。
小さなサイズを「親指(thumb)の爪(nail)」に例えて、こう呼ばれている。これを利用すると、画像をひとつの画面にたくさん並べて、全体をざっくりと把握できるのだ。アナタが持っている携帯やスマホのカメラ機能でも、撮った写真をサムネイルで見られるはず。今すぐ確かめてみよう!
文字通り「物(ブツ)」を「撮る」こと。比較的小さなモノを撮影するときにこういう。「簡単じゃん!」と思われそうだが、例えば透明なグラスを撮るときは大変。周辺のものがグラスに写り込まないようにセッティングしないと、フォトグラファー自身が写っちゃう場合も!?
「宣伝材料用写真」の略称。所属する芸能人などを宣伝するために、芸能事務所がクライアントへ向けて撮った写真で、「センザイ」とも呼ばれる。見る人に好印象を与えるよう、被写体の魅力を引き立てる背景、服装、メイク、ヘアスタイル、ポージングなどを選ばなければならない。
照明関係の器具のひとつ。太陽光や人工光を被写体に直接あてるのではなく、その光線を反射させて間接的にあてるための道具だ。表面が銀色の「銀レフ」や、紙や布でできた「白レフ」などがある。白レフは銀レフと比べて光をより拡散させるので、柔らかい雰囲気の写真に仕上げることができる。
料理を撮影するときに最も大切なのが、この「シズル感」。「ジュージューと音を立てて焼く」という意味の英語「sizzle」からきている。新鮮さを感じられたり、湯気が立ち上ってホカホカに見えたり、食欲をそそられるような様子をこのようにいう。
本来写ってはいけないものが、写ってしまうこと。演劇の世界における、舞台装置や待機している出演者などを観客から隠すための道具、「見切り」を語源とする。最近、正反対の意味となる「写っていない」という誤用が広まっているとか。間違えて使っている人がいたら、語源から説明してあげよう!
カメラテストをするときに、モデルの代役としてカメラの前に立つ人のこと。カメラや照明の準備には相当な時間がかかる。これにモデル本人が付き合い続けていては負担がかかってしまい、本番の撮影に悪影響を及ぼす可能性も。そこで、本人に背格好がそっくりの代役が必要になるというわけ。
「白ホリゾント」の略。「ホリゾント」は、ドイツ語の「horizont」(=空・空間)が語源で、背景となる幕や壁を表す。テレビ番組やCMで、白い背景の中に出演者が立っている映像を見たことはないだろうか? あの背景がまさにこれ。転じて、白い壁をもつ撮影用のスタジオを「白ホリスタジオ」と呼ぶ。
被写体をカメラの前にただ置くだけでは撮影しにくいとき、この方法を使う。八百屋における商品の置き方からきているらしい。ナニ、八百屋に行ったことがない? 商店街のお店をのぞくと、野菜を置く台に傾斜がかかっているため、のせられた商品が傾いて、お客さんは商品を見やすくなっているのだ。