「カメラ小僧」を略して「カメコ」。イベントなどで、いくら素敵なレイヤーがいたからといって、勝手に撮るのはNG。撮影の前には、「撮っていいですか?」と一声かけるのがルールだ。また、撮影後には「カワイイ(カッコいい)ですね」といった褒め言葉も忘れない、礼儀正しいカメコがレイヤーに好かれるぞ。
キャラクターや作品の内容を好んで活動をしているコアなレイヤーからは、単に「見た目がカワイイ!」などの理由でコスプレする人はあまり歓迎されないよう。そうした人のことを「ただ衣装を着ているだけ」の状態を指す「着ただけ」と呼ぶ。コスプレの世界では、作品の世界観を大切にし、登場人物になりきる人が尊敬される。
「撮られたがり」、もしくは「撮られたがる人」の略。コスプレよりも写真に撮られて注目されるのが好きな人のことで、露出度が高い衣装や萌え系の衣装などを好んで着る傾向にある。キャラの性格や作品の世界観などをあまり考えずにコスプレしている人が多いため、「着ただけ」と同じく比較的煙たがられる存在。
長物は人ごみでは危険なため、ほとんどのイベントで材質や長さに制約がある。持込禁止の場合は没収されることもあるので、注意が必要。似た言葉に、音楽バンドなどをコスプレするときに使われるような、音が出る小道具を指す「鳴り物」がある。例えば鈴なら、綿を詰めて音が鳴らないようにするといった工夫がなされるのだ。
人形を意味する「Doll」が語源らしい。ドーラーのジャンルは、戦隊モノやゆるキャラ、ロボット系とさまざま。中には美少女アニメキャラの仮面を被ったドーラーもいるが、実はほとんどが男性だ。指先1本1本まで布で覆うなど、完璧に見せるために凄まじい努力がなされている。しかし、夏には暑さで倒れる人もいるとか…。
以前は、1本飛び出した毛髪を「アンテナ」、2本のものを「触角」と呼んでいたが、近頃は総称して「アホ毛」がポピュラーな呼び名だとか。アホ毛は「二次元キャラ」っぽさを引き出すための重要なポイントのひとつで、萌え要素でもある。ウィッグなどで的確に再現すれば元キャラにより近づき、コスプレの完成度が高まるぞ。
例えばサザエさんコスプレなら、カツオ役や波平役も一緒に集まることで、原作の世界観をより忠実に再現できる。コスプレするキャラがかぶるのを防ぐため、調整するのが一般的。合わせが前もってメンバーを決めるのに対し、イベント当日に同ジャンル不特定多数のレイヤーに呼びかけてみんなで撮影することを「集合」という。
人によっては「カラーコンタクトで瞳の色を合わせる」、「厚底ブーツで身長を調整する」などキャラクターの設定を完璧に再現することを求めるレイヤーもいる。とはいえ、コスプレは各人が楽しむモノ。完コスではないレイヤーがいたからといって、「あんなのコスプレじゃない!」などと批判するのはNGだ。
スポーツ選手や歴史上の人物なども「生もの」に含まれる。もともとは、生身の人間が題材のため、本人や関係者、ファンからお咎めを受けないよう「取扱いに注意!」という意味も含めてこの呼び名がついたとか。これに対し、『ガリレオ』など、ドラマや映画の登場人物を元ネタにしたものは、「半なま」と呼ばれる。
特定の作品や雑誌などに限定したものから、忍者、歴史といったジャンルを限ったものまで、テーマは幅広く設定されている。自分が興味のあるイベントに行けば、いろんな情報交換ができるかもしれない。そのときにコスプレ仲間の間で使っている愛称(コスネーム)を書いた名刺を持っておくと、その後もつながりが持てるかも。