ジョンヨプ:こちらこそ、ありがとうございます。
ジョンヨプ:小学生の頃でした。ラジオから流れるポップスを聴いたのが、そもそもの音楽との出会いです。小学4年生には、ビルボードチャートにランクインしている音楽を意識的に聴くようになりましたね。当時はユーロ・ディスコ全盛だったので、そのあたりの音楽はほとんど聴いていましたし、ほかには、ボニー・Mや、グレン・メディロスとか、ワム! とか・・・英語はよくわかりませんでしたが、その時によく聴いていたポップスの影響は大きいですね。
ジョンヨプ:歌を歌い始めたのは高校時代で、そう考えると、もう19年が経つんですね。実の兄が楽器をたしなんでいたので、その影響で楽器を始めたんですが、中学生の時からアコースティックギターを始めたんですね。そして、それに合わせて、自然に歌い始めたんです。やってみたら、面白くって。歌うのって楽しいって。その時は、当時韓国で流行っていたいわゆる流行歌謡というものを、一生懸命、楽譜を見ながら真似して歌っていましたね。
ジョンヨプ:最近、韓国ではオーディション番組がブームですが、大学生になってから、僕も、当時は芸能事務所主催のオーディションが主流でしたけど、数え切れないくらいオーディションを受けましたね。そうこうしている間に、韓国人男性の宿命である徴兵の時期を迎えまして、入隊しました。その間も、何かチャンスがあれば、これをもって、また事務所に駆け込もうと思って、自分の歌を録音したCDを持っていたんですが、今お世話になっている事務所のスタッフと、偶然、つながりが生まれて、彼に、除隊前、休暇を利用してそのCDを渡したんです。そうしたら、除隊したら、すぐに契約を結びましょうということになって、2003年にBrown Eyed Soulのメンバーとしてデビューすることになったんですね。ですから、遅咲きといえば良いんでしょうか(笑)。
ジョンヨプ:僕らの場合は、“知人”を通じて会った・・・という言い方が適しているかもしれません。僕の軍服務時代の友人の友人がナオル氏で、ナオル氏の知り合いの兄さんの弟さんがヨンジュン氏で、ナオル氏の兄弟の教会友達がソンフン氏だったんです。その当時は、そのようなつながりがあるとは知らなかったんですが、いろいろ話しているうちに、わかっていったんです。みんなソロで活動ないし、ソロ活動を準備していました。こうして出会った4人が、それぞれが好きなように歌うのではなく、ハーモニーを奏でられるところが、僕らの特徴ではないかと思うんです。もちろんソロのパートがありますが、そのソロパートを含めて、多様性のある感性を表出させることが出来るのが、僕らの持っている特徴であり、魅力ではないかと。
ジョンヨプ:僕らが特別に韓国的なR&Bではなく、アメリカ式のリアルなR&B,ソウルを最初から求めていたかというと、そうではありませんでした。僕らがそれぞれ好きな音楽といっても、いろんな音楽が好きですが、その中でも、ソウル音楽が共通点として一番深かったのかもしれません。ですから、最初から意図的にソウルミュージックをやろうということではなかったんです。ですから、第1集発売当時は確かにソウルにフォーカスが当てられていましたが、今は、もっと多様性のある音楽を、多分アルバムを聴いていただければ感じてもらえるのではないでしょうか。
ジョンヨプ:グループで活動していた、こういうところを個人だったらこういったことができたのに、とか、ソロだから伝えられる物語があるとか、出せなかった感情とか・・・そういったものを全て凝縮させましたというのが、ソロ第1集でした。僕は個人的に、最初でも話した通り、いろんな音楽を聴いて育ったので、当然ロックも好きですし、多様性に富んだ音楽が好きなんですね。ですから、第1集では、ジャンルを分けるというよりも、いろんなジャンルの音楽にある感性を自分なりに表現したかったというか。そういった想いが込められていたんです。メロディーもそうですが。
ジョンヨプ:僕の音楽を好んで聴いてくれる皆さんは、どちらかというと、若い皆さんが多いですが、番組がプライムタイムに放送されていたこともあって、自分も驚くぐらい、多くの皆さんが、僕のことを知ってくれたようで、マダムファンが増えました(笑)。マダムの皆さんが、凄く僕を応援してくれるんですよ。今では、僕のファン層の多くを占めるのが、マダムファンという状況にまでなりました。
ジョンヨプ:僕もそう感じています。僕のようなエッジのある音楽をやっているようなアーティストが日本で活動することで、先ほど、古家さんは、僕のことを冗談で(笑)韓国のMaxwellのようだって言ってくださいましたが、僕自身も多様性のある、大きな市場である日本で活動することによって、こんな音楽ができるアーティストがいるということを伝えたい気持ちがあるんですね。それも、小さなライヴハウスをゆっくりと時間をかけて、日本のファンの方と近い距離で、その音楽を伝えたい。韓国でも、これまで頑張ってきましたが、音楽から受ける印象やニュアンスって、国が変わると少し変わってくると思うんです。僕の音楽を、また違った解釈で感じていただける人々と出会うことで、自分も、自分の音楽を違った形で観ることができるのではないかと。こういう活動を以前からしてみたかったので、日本でも歌ってみたいですね。ソロとしては、すぐに・・・という話は難しいかもしれませんが、Brown Eyed Soulとして2013年に、日本で歌えるはずです。グループで歌うことで、また違った感覚を楽しむことができますから、僕も個人的に凄く楽しみにしています。
ジョンヨプ:僕もそうですが、音楽を聴いてくださる方にとっても同じだと思いますが、愛が生まれ、そこに葛藤が生まれ、良いこともあれば、当然別れがある。こういった感情を、音楽を通じて、自分も感じたいし、感じてもらいたい。つまり、“一緒に共感できる音楽”を通じて、自分だけではないということを、自分の音楽で感じてもらえるような、そんな音楽をいつまでもやっていきたい・・・それが自分が音楽を通じて伝えたい、これまでずっと思ってきた感情なんです。そして、今までのように、慌てず、ゆっくりやっていきたいと思っています。いつまでも、愛される音楽をやっていくには、突然大ヒット!というような感じではなく、ゆっくりと歩いて行ける・・・そんなアーティストでありたいですね。
ジョンヨプ:今、いろいろと準備しているのですが、ソロ第2集のフルパッケージを準備しています。2011年に発表した作品は、フル第2集ではなく、半分を先に作った感じなんですね。なので、この間発表してきたシングルや新曲4曲ぐらいでしょうか・・・を集めて、改めてフルパッケージの第2集を年末にでも発表できればと思っています(12月12日に発売)。ただ、ラジオのレギュラーがあったり、他にもいろんなスケジュールがあったりで、なかなか作業が進められないんですが・・・年末には、Brown Eyed Soulのコンサートもありますし。
ジョンヨプ:そうでしょ? 僕は昔から、アナログ的な感性が好きだったので、実は小さい頃からラジオのDJが夢だったんです。ですから、忙しいですけど、夢がかなってうれしいです。ラジオの魅力は・・・そうですね。見えませんよね。
2人:(爆笑)
ジョンヨプ:いろんなことを想像できますから、こう、本を読む感覚といえばいいでしょうか。でも、ラジオの違いは、1人で読むのではなく、DJと一緒に本を読むことができるじゃないですか。一緒に音楽も聴けますし、お互いの心を共有できますし・・・。いいですよね、ラジオ。