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古家 正亨のK-Musicアーカイブス

Vol.15 GUMMY(コミ)

ラジオDJ/テレビVJ/韓国大衆文化ジャーナリスト
上智大学大学院文学研究科新聞学専攻博士前期課程修了。
98年~99年韓国留学。帰国後00年に日本初のK-POP専門番組
「Beats-Of-Korea」(FMノースウェーブ)を立ち上げる。
04年~韓国MTVで日本人としては初となるVJとしてJ-POP番組
「MTV J-BEAT」の進行を担当。
現在、テレビ・ラジオ併せて10本のレギュラーを持ち、日本にK-POPの真の魅力を伝えようと努力している。
韓国観光名誉広報大使、韓国食と農産物広報大使、
2009年には韓国政府よりK-POP普及に貢献したとして、文化体育観光部長官褒章を受章。

http://furuco.petit.cc/
PSYやBIGBANG、2NE1といったアーティストを輩出している韓国の大手プロダクション、YG Entertainmentというと、今韓国で最も勢いのあるプロダクションといっていいだろう。しかし、その歴史を支えてきたアーティストといえば、男性ではSE7EN、そして、女性では間違いなくGUMMY(コミ)である。デビュー10周年を迎えた彼女は、まさにYGの良心的存在。R&Bをベースとした大衆音楽にこだわる彼女の姿勢は、多くの後輩アーティストに多大な影響を与えてきた。ヴォイストレーナーとして、多くのアーティストの指導も行ってきたほどの歌唱力の持ち主でもある彼女。 昨年、YG Entertainmentと戦略的提携を結んだavexによって立ち上げられた専門レーベルYGEXの誕生によって日本デビューも果たした彼女。その歌声は日本でも高く評価されている。また、かつて日本に短期で留学していたこともあり、その日本語力も注目されるほど。
最近では、チョ・インソンやソン・ヘギョといった国民的俳優が出演し、話題を集めている、ドラマ『その冬、風が吹く』のOST(オリジナル・サウンド・トラック・アルバム)に参加。その楽曲「雪の花」が、韓国の各ダウンロードチャートで、1位にも輝いたほど、彼女の人気は10年の時を隔てても、輝きを失わない。
そんな彼女が、4月3日にJ-POP界を代表する音楽プロデューサー、Jeff Miyaharaプロデュースによる初の日本オリジナル・アルバム『FATE(s)』をもって日本にプロモーション来日を果たした。その際、このアルバムについて、OSTについて、そして自身と音楽との向き合い方について、いろいろと話をきいてみた。

― YGファミリーコンサート以来ですね。お久しぶりですが、ドラマのOST(オリジナル・サウンド・トラック・アルバム)からのヒット、おめでとうございます!

GUMMY:そうですね。嬉しいです。ドラマ『その冬、風が吹く』の主人公のソン・ヘギョさんの心を表現した曲ですが、その切ない心を表現したバラード曲です。この曲は、2年半前にクォン・サンウさんの出ていたドラマ『大物』のOSTで私が歌った「死んでも愛してる」という曲をプロデュースしてくれた、チェ・ガブォンさんが用意してくれた曲でした。

― ドラマ『IRIS』の主題歌で、ペク・チヨンさんの歌った「忘れないで」を作ったことでも知られていますよね。OST界を代表する方ですよね、このプロデューサーさんは。

GUMMY:そうです。

― OSTの女王になりつつあるGUMMYさんですが、OSTの魅力ってどんなところに感じていますか?

GUMMY:歌は、経験が重要だと思いますけど、OSTの場合は、自分自身の経験ではなくって、ドラマの主人公たちの状況などを表現することが楽しいですし、難しいところですよね。映像と歌とのリンクもそうですし。

― ところで、今回来日されたのは、アルバムもそうですし・・・。

GUMMY:そうです。BIGBANGのD-LITEさんのソロコンサートのゲストのために、日本に来ました。ライヴ、すごく楽しかったです。今回のアルバムの曲を初めてステージで歌ったので、凄く緊張しましたが、私もあの大きなステージで、ワンマンライヴ、したいですね。

― でも、確かにGUMMYさんの歌は、ぜひ一度生で多くの人に聴いて欲しいですよ。だって、鳥肌モノですよ!

GUMMY:鳥肌ですか(笑)。それって良い意味ですよね?

― 当然じゃないですか!

GUMMY:良かったです(笑)。そして、アルバムが出ましたよ。

― おめでとうございます。今回のアルバム『FATE(s)』は、実はGUMMYさんにとって日本で初めてとなるオリジナル・アルバムになりますね。

GUMMY:はい、そうです。前の作品は、私の韓国での曲をセルフリメイクしたアルバムでしたが、今回のアルバムは、全て日本のスタッフさんから曲をもらって作った作品です。

― 今回プロデュースを手掛けているのが、JUJUや加藤ミリヤなど、数多くのJ-POPアーティストにヒット曲を提供しているJeff Miyaharaさんがプロデュースを手掛けていますよね。

GUMMY:すごく楽しかったです。しかもJeffさんは、韓国について良くわかっていますし。

― Jeffさん、かつて一時期韓国に住んでいたんですよね。

GUMMY:そうなんです。ですから、日本のスタッフさんとの作業と言っても、決して違和感はありませんでした。曲は、私の好きなブラック・ミュージックのスタイルでしたし。ただ、メロディはJ-POPのスタイルでしたから、私にとっては音楽的に新しい挑戦でした。ダンスナンバーもありましたから(笑)。

― え? でもダンスっぽい曲って、デビュー当時とか結構歌っていましたよね?

GUMMY:あるんですけど(笑)。でも、J-POPテイストなダンスナンバーだったので、なんか踊らなきゃいけない感じがして・・・。

― と言うことは、いずれステージでは踊るということですよね?

GUMMY:多分ね(笑)。その時は楽しんでください(笑)。

― それは貴重なステージになりそうですね。なかなかGUMMYさんのダンスって観ることができないですからね。

― タイトル曲「信じてる」は・・・。

GUMMY:また悲しい曲で(笑)。私らしいでしょ? なんで、私はいつも悲しい歌詞なんだろう。でも、今回は、今までとは声を変えて歌ってみました。

― 確かに、ハスキーで、ちょっと低めで、歌い上げるというイメージが強いGUMMYさんですけど、ハイトーンが多くて、表情がいつも以上に豊かに歌っていますよね。特に今回のアルバムで、聴いて欲しい曲ってどの曲ですか?

GUMMY:BIGBANGのD-LITEさんとデュエットした曲があるんですけど、「親愛なる君へ」という曲ですが、この曲は歌詞も明るいし(笑)、聴いていただいたら、元気が出るような、そんな1曲でおすすめです。私も作曲に参加しています。

― それにしても、GUMMYさん、デビュー10周年なんですよね。おめでとうございます。サイクルの早い韓国の音楽界で10年間、頑張ってこれた秘訣ってなんですか?

GUMMY:ありがとうございます。(ここからは韓国語)まず、私には、歌ことしか無かったということでしょうか(笑)。でもそれが重要なことだと思います。そして、音楽を愛する心はもちろんのこと、10年間、私の事を覚えていてくださって、私の音楽をずっと聴き続けてくれたファンの皆さんがいたからこそですね。私が音楽活動において一番大切にしているのが、音楽を通じた“共感”なんですね。誰もが共感できる音楽を奏でよう、つまり言葉を変えれば大衆音楽にこだわるということなんですね。その想いと音楽が、多くの皆さんに通じたからこそだと思うんです。私は、私の音楽を聴く人たちが、どんなことを私の音楽に望んでいるのか、実はかなり研究しています。

― この10年、韓国の音楽を取り巻く環境が随分変化したと思いますが。

GUMMY:日本よりも韓国の方が、今完全にアイドル主導の音楽市場が形成されましたよね。でも、今のアイドルたちは、かなり実力が向上していますから、こうした状況が決して悪いということでは、私はないと思います。ただ、他のジャンルの音楽にももう少し関心を持ってもらえればと思うんですね。それから、私が練習生の時代の時よりも、はるかに音楽界のシステムそのものが良くなりましたね(笑)。レッスンを受ける環境だって相当良くなっていますし。自分が練習生の時は、全て自分で調べて、環境を整えてやっていましたから。でも、環境が良くなったからと言って、それが良いことだとは私は思わないんです。環境が良くなって、便利になってしまったからこそ、失ってしまったものも大きいと思うんです。より一層の努力、自分で探究することの大切さとか・・・。

― なるほど。重みのあることば言葉ですね。では、10年目を迎えたGUMMYさんにとって“音楽”とは何ですか?

GUMMY:人が生きていく“物語”かな。歌を歌うことを、話しすることは同じ価値のあることだと私は思っているので。自分で経験したこともそうですけど、人から聞いた話も含めて、人が生きていることを示す、足跡だと思うんですよね。

(ゲスト)Gummy(コミ)

歌唱力については他の追随を許さない女性ソロシンガーGUMMYは2003年、韓国デビュー。今年10周年を迎える。彼女の声は聴く人にとって、自然に涙が流れてしまうような魔力を持っている。
デビュー2年目で発表した正規2集アルバム『it’s Different』は、2004年下半期最大の話題となり、毎年のアンケートで「最高の歌唱力を持った女性ソロ歌手」で1位を獲得するなど、韓国を代表する歌唱力の持ち主だ。近年リリースされている作品は、ドラマ、映画などでタイアップ起用される事が多く、そのどれもが1位を獲得、「タイアップの女王」と言われている。先日もチョ・インソン&ソン・ヘギョ主演のSBSドラマ「その冬、風が吹く」のオリジナル・サウンド・トラック(OST)に参加したことが明らかになったばかりである。
そんなGUMMYは11年11月日本デビュー・ミニ・アルバムをリリース。日本においても勢力的に活動。昨年の「YG Family Concert in Japan」にて小室哲哉と「globe」の「DEPARTURES」のカバーを披露。3月には「ビルボード・ジャパン・ミュージッアワード2011」で、今後の活躍が期待されるK-POP歌手に与えられる「韓国ビルボード特別賞」を受賞。今年2013年、満を持してGUMMY初の全編日本オリジナル楽曲を収録したミニ・アルバム『FATE(s)』が4/3にリリース

・オフィシャルホームページ
日本
http://ygex.jp/gummy/index.html
韓国
http://www.ygfamily.com/artist/Main.asp?LANGDIV=K&ATYPE=2&ARTIDX=11

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