佐渡裕得意の《カディッシュ》に、庄司沙矢香を迎えた《セレナード》。バーンスタインゆかりのウィーンで行われた生誕100周年記念コンサートのライヴ録音が登場。
《カディッシュ》は、フル・オーケストラに合唱団、少年合唱、ソプラノ独唱と語り手が加わる大規模な編成で、歌詞も神と人間との関係を問う深遠な内容。作曲家バーンスタインのみならず思想家としてのバーンスタインの集大成というべき壮大な作品です。
佐渡裕はこの作品を得意としており、欧米の主要オーケストラへの客演で指揮して高く評価されています。この録音はバーンスタインがしばしば指揮台に立ったウィーンのムジークフェラインザールで行われたコンサートのライヴ。ドイツ語訳のテキストによる世界初録音で、「黄金のホール」に響いた壮大な音楽と聴衆の深い感動が伝わります。
カップリングの《セレナード》は古代ギリシア哲学を音で描いた作品で、庄司沙矢香の超絶技巧に支えられた知的なアプローチは最高のはまり役と言えましょう。