この音の広さと狭さは聞く人をポツンとさせる。縮小を孤独と諦めさせず、やがて凝縮は微かな兆しのようで、靴紐を見つめ直す。
「自分は音楽より1ミリも優れた生き物ではない。自分が音楽を生かしているのではない、自分が音楽に生かされているのだ。人生、時間、快楽、思想、友人、恋人、そういうものを全て暖炉に焚べて、やっと雀の涙ほどの素晴らしい演奏になるかも知れないカケラが生み出される」______(Gu,Vo/オオスカ談)
1音1音に斬られるようなライブと深遠な「理想」への一途かつ鋭利なスタンスで傾聴を集めるロックバンド「 Niko ん」。
アジカンの後藤氏が立ち上げ、数々の人気アーティストをフックアップしてきた「APPLE VINEGAR 」の特別賞受賞をはじめ、今、彼らの音が鳴るところには、常に、何かが弾け飛ぶ寸前の異様なテンションがヒリヒリと張り詰めている。
それは、音楽こそ全てな場所/音楽でなければ意味のない時間/音楽が音楽そのものだけで存在できる世界でしか、聞こえてこない、見えてこない、触れられもしない、音楽以外のあらゆる外側(もしくは深淵)にある反応の追い着かない反射すら追い越す逸した衝動。
The Prodigy、Sigur Ros、MUSE、FACTなどを輩出してきたレーベル「maximum10」よりデビュー。
踏み出せるか?______絶望かも知れないものへ。