マンドリン奏者のマウロ・スクイッランテと制作した「イタリアの四季シリーズ」四部作で、情感溢れる演奏を聴かせてくれた、イタリアを代表するクラシックギタリスト、サンテ・トゥルジ。1990年の東京国際ギター・コンクールで優勝し、その実力と知名度を確かなものとし、世界的にも高い評価を得ました。
これまで3枚のアルバムをリリースし、今作が4作目となる本作品では収録曲21曲中、19曲がナポレターナです。元々、ナポリとその音楽に深い関心と愛情を抱いていた事から、今作の制作に至りました。
サンテ・トゥルジの巧みな演奏が、「オー・ソレ・ミオ」「サンタ・ルチア」「フニクリ・フニクラ」「五月だった」などお馴染みのナポレターナに新たなる生命を与えています。
なお、収録の19曲のナポレターナは、4人のギタリストが編曲したスコアを元に演奏されています。
1人は、サンテ・トゥルジが若かりし頃ギターを学んだ、ベネズエラのクラシックギタリストのアリリオ・ディアスで、彼が編曲したナポレターナの楽譜集から10曲を演奏しています。これは2016年に亡くなった、アリリオへのオマージュと言えます。
ほかに、ローマ生まれのギタリストのマリオ・ガンジ、プーリア生まれのクラシックギタリストのヴィート・ニコラ・パラディーゾ、そしてルイジ・モルレオがそれぞれ編曲したスコアが使われています。
ギターが奏でる、素晴らしきナポレターナ名曲集の誕生です。