【浜崎あゆみ】
J-POP原点回帰をみせる最新アルバム『A ONE』。globeテイストを感じさせるTKコラボ曲に注目!
浜崎あゆみの新作アルバム『A ONE』を聴いた。本作は、小室哲哉による作曲ナンバーが「Walk」、「NO FUTURE」、「Anything for You」、「The Show Must Go On」と4曲。昨年、大きな話題になった宇多田ヒカルの「Movin' on without you」のカバー。アジア全土で圧倒的な人気を誇るJJ Linとのコラボ「The GIFT」など、注目作やシングル・チューンを収録しながらも、書き下ろし新曲を8曲収録している意欲作だ。
30歳の社会学者、古市憲寿氏があゆのことを「最後のカリスマ」と呼び、歌詞の魅力を絶賛していることは知られている。では、90年代の成功、00年代の成長、テン年代以降の世界をあゆはどう生きるのか? どんなことを考えているのか? そんな彼女の“いま”が表現されているのが本作『A ONE』だと思う。
2曲目の、自分語り最高潮なあゆの歌詞が痛快だ。“これやりゃあれがよかった あれやりゃこれがよかった とりあえずいつも何かしら 不満があるのね”と、超攻撃型なメッセージでアルバムは一気に加速する。
誤解を恐れずに言えば、かつてのあゆの作品を好きだったリスナーにも刺さるアルバムだと思う。J-POP王道への回帰、復権を意識したコンセプトに気概を感じる。小室哲哉作曲による3曲目「NO FUTURE」は、globe フィーチャリング 浜崎あゆみとでも表現したくなるスペシャルな世界観がたまらない。TKファンにも要注目な1曲だ。
昨年12月24日にリリースしたバラード3部作と名付けられた「Last minute」、「Zutto...」、「Walk」は、今現在の気持ちの独白であり、心に残るメロディが胸に突き刺さる。本作『A ONE』でも軸となる3曲だ。
J-POP原点回帰をみせた浜崎あゆみは、2015年4月11日(土)から全国アリーナ・ツアー『ayumi hamasaki ARENA TOUR 2015 A(ロゴ) Cirque de Minuit 〜真夜中のサーカス〜』を、さいたまスーパーアリーナ公演よりスタートさせる。
『ayumi hamasaki ARENA TOUR 2015 A Cirque de Minuit 〜真夜中のサーカス〜』
以上、ヒットの現場からお届けしましたー。
次回は4月17日更新
ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、音楽主義などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、全記事を手掛けたTM NETWORKツアーパンフレット『Incubation Period』、『the beginning of the end』、『QUIT30』、『QUIT30 HUGE DATA』。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TK編』(ぴあ)絶賛発売中!
https://twitter.com/fukuryu_76
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fukuryu/