本ページの販売価格は、2019年9月時点の価格です。2019年10月1日以降の販売価格については、商品詳細ページにて改めてご確認ください。

×

【夏といえばケツメイシ】
動員力がハンパ無い、笑えて感動する奇蹟のミュージカル・ライブを観た!

友人に「今回のケツメイシのツアーは、とっても楽しいから観ておいた方がいいよ!」とアドバイスされまして、予備知識まったくゼロのまま、ツアー追加公演 国立代々木競技場第一体育館で行われたコンサート『KTM TOUR 2015シモネティーナと4人の賢者〜失われた聖水を取り戻せ〜 』へ行ってきました。ん……? てか、なんだこのタイトルは???

まずは会場入り口、左サイドの物販テントにビール型のペンライト『Cheers ジョッキ』が販売されていたのが目にとまりました「あ、これは欲しいかも……」。直感的に心に刺さりました。会場では2,500円で販売されていたのです。高い? いやいや、手に取ればわかりますが、納得の完成度の高さ(笑)。すごい、さすがビール愛を感じるこだわりっす。

これ(もち購入☆)。

よくないですか? いいでしょ! かなりリアルな造形で開演前からテンションあがります。

というか、ケツメイシのライブ動員力ってすごいんですね。追加公演が国立代々木競技場第一体育館を2デイズなのですが、実はその前に関東では、さいたまスーパーアリーナ2デイズ、横浜アリーナ2デイズをソールドアウトしているのです。もちろん全国津々浦々を巡りながらですよ。ケツメイシって愛されているんだなと再認識。そして今日も超満員です。

彼らのライブの魅力とは? それは数々のヒット曲を持つ楽曲の良さや、メンバーのパフォーマーとしてのスキルの高さはもちろんなのですが、特筆すべきは世代的に敬愛しているのであろう、ドリフのコントのようなミュージカル・タイムがコンサート内で大きな軸となっていたことでした。

さらに今回は、ケツメイシと縁が深いお笑い芸人のアンタッチャブルの柴田英嗣が参加して、漫画『ONE PIECE』よろしく海賊宝探し物語を繰り広げていたのです。メンバーそれぞれが、3秒先の未来が予知できる(by RYOJI)、人の体を自由に操れる(by大蔵)、結構いいタイミングでケツメイシの名曲をかける(by DJ KOHNO)、人の嘘を見破れる(by RYO)、といった特殊能力を持っているという設定(笑)。そんな物語展開に合わせて、絶妙にケツメイシの名曲が差し込まれていくというオーディエンスを扇情しまくる高揚感の高さ。ほんとサービス精神がハンパ無いっす。「会場みんなを楽しませたいぞ!」という気持ちの熱さが伝わってきます。

ファンの間では有名なことなのかもしれませんが、ケツメイシは現代のドリフスターズであり、クレイジーキャッツなんだなと、変に納得してしまいました。ビートルズにしかり、優れたバンドはライブMCがめっぽう上手というのは世の常。さらに、初見ファンへの目配りもしっかり大切に、ファンを一人も置いてけぼりにしない3曲に1度挟み込まれる飽きさせないMC力の高さ、そして誰もが楽しめるであろうコントのようなミュージカルにおける完成度の高さにほんと驚かされました。

ちょうど、今日は高校生の娘さんが観に来られていると影のリーダーRYOさんがMCでおっしゃられてましたが、それなのにかなりどぎつい下ネタをスムースに差し込んで笑いに変えていく高度なスキルの高さにも、ほんと圧倒されちゃいました。嫌な感じがないんですよね。天才だなぁと(褒めてます)。あと、RYOJIさんが実はもともとBOØWYのコピーバンドしていたというネタなんかもたまりません。そういえば、かつてBOØWYのトリビュート盤『BOØWY Tribute』で「わがままジュリエット」をレゲエ風にカバーされてましたね。声が素敵すぎます。

ぶっちゃけ、わたくしはケツメイシをヒット曲以外そんなに知らずで、今回のライブでも知っている曲というか、カラオケで歌える曲といえば「夏の思い出」、「闘え!サラリーマン」ぐらいだったのですが、たとえ楽曲に馴染みがないナンバーでも、世界観に入っていきやすい空気感作りの素晴らしさ。ケツメイシって、ほんと笑いあり感動ありのエンタテインメント集団だったんだな〜と再認識させられました。そりゃ、動員力が高いぞと。そして、やっぱり曲が素晴らしい。

終演後、ライブで気になった曲がたくさん収録されたアルバム最新作『KETSUNOPOLIS 9』を買っちゃいましたもの。ケツメイシらしさあふれるメロウな「カリフォルニー」、メッセージ性が突き刺さってくる「逆転の発魂」、誇らしい「Made in JAPAN」、EDMテイストな夏ソング「RHYTHM OF THE SUN」、リリックの展開が泣ける「親父のメール」、メロディアスな「月と太陽」などなど、ほんと好きすぎます。

あ、途中MCで、大蔵さんが音楽に心揺さぶられた体験を熱く語る、「♯Music」へと流れ込んでいく展開にも鳥肌たちました。そうそう、彼らがブレないのは何よりも“音楽を大事に、音楽のパワーを信じている”からなのでしょうね。

音楽業界が過渡期であることを受け入れながらも、音楽を表現し続けるために、様々な要素を取り入れ攻めまくっているケツメイシ。そんな彼らのライブのすごさに触れることのできた全国ツアー追加公演『KTM TOUR 2015シモネティーナと4人の賢者〜失われた聖水を取り戻せ〜 』でした。

なお、千秋楽はソールドアウトしてますが、7月25日,26日に沖縄の宜野湾海浜公園屋外劇場で、祭り的におこなわれます。8月2日には、さいたまスーパーアリーナ公演の模様をWOWOWで放送も決定。笑いあり感動ありな、夏を体感させてくれるケツメイシのライブは要チェックですよっ!!! そしてほんと曲がいいわぁ。

セットリストを中心に選曲した、AWAでのケツメイシ・プレイリスト
『夏2015、ケツメイシが聴きたくなったの。』

ケツメイシ・オフィシャルサイト

以上、ヒットの現場からお届けしましたー。

次回は7月24日更新

ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、音楽主義などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、DREAMS COME TRUEツアーパンフレットへの寄稿、TM NETWORKツアーパンフレット・シリーズ執筆。SMAPタブロイド新聞フライヤー執筆。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TM編&TK編』、4万字取材を担当した『氷室京介ぴあ』(ぴあ)発売中!
https://twitter.com/fukuryu_76
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fukuryu/