音楽コンシェルジュ・アワード
今週聴くべき3枚：水曜日のカンパネラ、布袋寅泰、戸渡陽太 2016.6.24 UPDATE

6月19日に、小室哲哉が台湾・台北のライヴホールATT SHOW BOXでピアノコンサート“小室哲哉 PIANO BIOGRAPHY feat.坂本美雨”を行いました。19年ぶりとなる台湾公演では、ギターに葛城哲哉を迎えた3人編成でTKヒット曲連続のアコースティックなライヴを披露。クラシカルに再構築されていくメロディーの美しさ。まざに神体験なステージでした。

そして注目すべきは、現地メディアに向けたライヴ前の囲み取材で、新人ガールズ・グループのフル・プロデュースをサプライズ的に発表したことです。

「しばらくプロデュース活動をしてこなかったのですが、去年から準備をしてまして、今年から本格的にプロデュース活動を再開します。5人組のガールズグループでDef Will（デフ・ウィル）といいます。調べてみてくれたら出てくるかも。中国語をしゃべるメンバーもいます。新しいチャレンジなのでよろしくお願いします。台湾にも連れて来たいと思います。」（小室哲哉）

ワールドワイドな方向性を示唆するDef Willという5人組ガールズグループの存在。まだメンバーなど詳細は明かされていないが、360度でワイヤーフレームでのVR的な世界観を巡りながらサウンドの断片が響き渡るテクノロジーを駆使したティザーサイトが立ち上がっていたので紹介しておきます。スマートフォンで見るのがオススメ。
https://defwill.com

はい、というわけで、今週チェックすべき音楽作品を紹介していきましょう。新作リリース・アイテムが多い音楽作品の中から、選びきれないあなたへ向けて今週、音楽シーンで話題の3枚を“音楽コンシェルジュ”がセレクト。本気でオススメしたい、三つ星級の作品を独断と偏見で解説していきます☆☆☆

【邦楽アルバム部門】水曜日のカンパネラ『UMA』

メジャー作となる新作『UMA』が完成。先行してアップされた「ツチノコ」、「チュパカブラ」を聴いても分かる通り、先鋭的なビートセンスがずば抜けてクールなナンバーに仕上がっている。タイトルの通り、未確認動物を冠した7曲を収録。メロウな「ユニコ」の中毒性も高い。メンバーのケンモチヒデフミ以外にも、海外の外部サウンド・プロデューサーを積極的に起用。世界へ向けた攻めたアプローチが興味深い。ラスト2曲での、深遠なるディープ感もツボ。

http://www.wed-camp.com/

【邦楽アルバム部門】布袋寅泰『51 Emotions -the best for the future-』

35周年記念ベスト・アルバムは、「GLORIOUS DAYS」「POISON」「さらば青春の光」「ラストシーン」などリマスタリングされた代表曲をCD3枚にそれぞれ「BEAT」「HEART」「DREAM」のテーマを掲げ、布袋自らプレイリスト的に再構築。限定盤に付いてくる全20ページにも及ぶセルフライナーノーツを読みながら聴くのも楽しい。「C’MON EVERYBODY」「STARMAN」「テレグラム・サム」など、HOTEIヒストリーを彩ったルーツ曲カヴァーも聴き逃せない。

http://www.hotei.com/index2.html

【邦楽アルバム部門】戸渡陽太『I wanna be』

声がとにかく印象的なシンガー・ソングライター戸渡陽太がJUSTA RECORDSよりメジャー・デビュー。レジェンダリーなロック・アーティストを彷彿とさせる佇まい。ブランキーやグルーヴァーズなど好きな方にも聴いて欲しい。跳ねるピアノとリズムが景色を広げてくれる「Beautiful Day」、突抜感がぱない「木と森」、力強い言葉が突き刺さるポップチューン「すべては風の中に」、代表曲といえる赤裸裸なロックナンバー「世界は時々美しい」など聴きどころが多い。

http://www.towatariyota.com/

以上、ヒットの現場からお届けしましたー。