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音楽コンシェルジュ・アワード
今週聴くべき3枚:ぼくのりりっくのぼうよみ 、ASIAN KUNG-FU GENERATION、 GLIM SPANKY 2016.7.22 UPDATE

気がついたら、夏休み前に各テレビ局が、まるで年末特番のように長時間の音楽番組を行うようになりました。注目は、尾崎豊の息子、尾崎裕哉による「I LOVE YOU」の歌唱、小室哲哉フルプロデュースによる5人組ガールズ・グループ、Def Willのサプライズお披露目など、ネット界隈でもバズったネタが多々ありました。出演アーティストの事前発表を“第1弾発表”と煽っていくように、まるでヴァーチャルな夏フェス感覚で運営されていた音楽特番。6月29日放送のテレビ東京『テレ東音楽祭』、7月2日放送の日本テレビ系『THE MUSICDAY』、7月16日放送のTBS系『音楽の日2016』、7月18日放送のフジテレビ系『FNSうたの夏まつり』というラインナップの中、視聴率競争では日本テレビ系『THE MUSICDAY』が勝利したそうです。アワード形式から夏フェス形式へ。そんな時代の変換を感じました。

はい、というわけで、今週チェックすべき音楽作品を紹介していきましょう。新作リリース・アイテムが多い音楽作品の中から、選びきれないあなたへ向けて今週、音楽シーンで話題の3枚を“音楽コンシェルジュ”がセレクト。本気でオススメしたい、三つ星級の作品を独断と偏見で解説していきます☆☆☆

【邦楽EP部門】ぼくのりりっくのぼうよみ『ディストピア』

高校を卒業し大学に通い始めた“ぼくのりりっくのぼうよみ”の最新作が登場。リード曲「Newspeak」のミュージック・ビデオは本人が監督を。楽曲制作途中にふと気がつかされたというジョージ・オーウェルの小説『1984年』に登場する架空の言語“ニュースピーク”を引用しながら、ネット社会を生きる現代人の意識について問題提起する。歌詞の世界観は鬱々としながらも、ジャズテイストな音世界が内なる昂揚感を高めてくれる。「noiseful world」のメロウな美しさも秀逸だ。

http://bokuriri.com/

【邦楽シングル部門】ASIAN KUNG-FU GENERATION『ブラッドサーキュレーター』

バンド結成20 周年。先日、ふとドン・キホーテ店内放送で聴こえてきたアジカン節に心が震えました。他の曲は全然スルーしてたのに一体感あるバンドサウンドが耳に焼き付いて離れなかったのです。リズムと言葉が呼応しながらグサグサ突き刺さってくるエモーショナルな歌えるロックチューン。軸がブレないままに、演奏もメロディも言葉もより確信を持って強度にアップデート。デビュー当時より共に歩んできたアニメ『NARUTO -ナルト- 疾風伝』主題歌というのも示唆的。

http://www.asiankung-fu.com/

【邦楽アルバム部門】 GLIM SPANKY『Next One』

成長を感じられる2ndアルバムの登場。「怒りをくれよ」が、映画『ONE PIECE FILM GOLD』主題歌に抜擢。松尾レミ(Vo, G)の荒ぶるシャウト、亀本寛貴(G)によるエモいギターがたまらないダーティーなロックチューン。「闇に目を凝らせば」での本質を炙り出す言葉の力強さ、抜けたサウンドが気持ちいい旅をテーマとした「grand port」、あがた森魚からの影響を匂わせる「NIGHT LAN DOT」、クールにロッキンする「いざメキシコへ」など、聴きどころ満載だ。

http://www.glimspanky.com/

以上、ヒットの現場からお届けしましたー。

次回は7月29日更新

ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、音楽主義などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、DREAMS COME TRUEツアーパンフレットへの寄稿、TM NETWORKツアーパンフレット・シリーズ執筆。SMAPタブロイド新聞フライヤー執筆。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TM編&TK編』、4万字取材を担当した『氷室京介ぴあ』(ぴあ)発売中!
https://twitter.com/fukuryu_76
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fukuryu/