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音楽コンシェルジュ・アワード
今週聴くべき3枚:SKY-HI、yonige、GIRLFRIEND 2016.7.29 UPDATE

『ポケモンGO』がスタートして1週間。早くも『ポケモンGO』に飽きたという声を聞くようになりました。しかし、その理由が「ストーリーがない」、「中長期的な目標がない」と言われていることが気になりました。映画のようにCG満載で物語がすすんでいく『ファイナルファンタジー』というロールプレイングゲームの対極である『ポケモンGO』。一定のルールが定められながらも、その自由度の高さはユーザーの想像力に委ねられているといっても過言ではないでしょう。スマホの画面を通じて目に見えないものが見えてくる、想像力で補完される“拡張現実”という楽しさ。たとえば、“草むらに行くと草属性のポケモン”がいるというリアリティ。自らの脳は“そこにポケモンがいる”と認識してるんですよね。昆虫採集と、オリエンテーリングやスタンプラリーを、位置情報ゲームとして再構築した世界観設定の見事さ。技術的には、すでに存在していたテクノロジーを掛け合わせて組み立てられたという、いわゆる“枯れた技術の水平思考”センスも“任天堂イズム”の系譜として好きなポイントです。

はい、というわけで、今週チェックすべき音楽作品を紹介していきましょう。新作リリース・アイテムが多い音楽作品の中から、選びきれないあなたへ向けて今週、音楽シーンで話題の3枚を“音楽コンシェルジュ”がセレクト。本気でオススメしたい、三つ星級の作品を独断と偏見で解説していきます☆☆☆

【邦楽シングル部門】SKY-HI「ナナイロホリデー」

幸福度の高いビートの効いたディスコティックなサマーチューンの登場。ミュージック・ビデオでは冒頭から、ダンサーとポップに絡みながら、徐々に仲間が増えていきバーベキュー・シーンまで登場するなど、これまでのライヴの楽しさにおける歴史を集約したかのようなダイジェストな世界観がユニーク。カップリングには人気番組『フリースタイルダンジョン』のエンディング「Welcome To The Dungeon」をハードに収録。歌えるラッパーという世界標準な才能に要注目だ!

http://avex.jp/skyhi/

【邦楽EP部門】yonige「かたつむりになりたい」

大阪の寝屋川出身の3ピースガールズ・ロックバンド。大好きなナンバー「アボガド」、「最近のこと」が収録された昨年リリースのアルバム『Coming Spring』も素晴らしかったが、この夏リリースされたミニアルバム『かたつむりになりたい』もツボりました。跳ねるビートや“天才だ凡人だなんて言葉に振り回されたくはないよね きっとエッチな事ばっかり考えてはそっちのけに下に対はある”という赤裸々感あるパンチラインの気持ちよさにぶちのめされます。

http://05.xmbs.jp/yonige/

【邦楽EP部門】GIRLFRIEND「Hello」

大阪出身、平均年齢15歳のガールズバンド。初の全国流通盤作品となる1stミニアルバム『Hello』を8月3日(水)にリリース。まずは挨拶代わりに1曲目に収録された「吠えろ」を聴いて欲しい。思わず口ずさみたくなるキャッチーで力強いフレーズのパワー。2016年下半期、要注目のポップソングとして自信を持ってレコメンドしたいナンバーだ。日本ロックシーン伝統のお家芸ともいえるガールズバンドの歴史に、新たな1ページを刻むであろう新しい才能だ。

http://www.girlfriend.band/

以上、ヒットの現場からお届けしましたー。

次回は8月5日更新

ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、音楽主義などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、DREAMS COME TRUEツアーパンフレットへの寄稿、TM NETWORKツアーパンフレット・シリーズ執筆。SMAPタブロイド新聞フライヤー執筆。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TM編&TK編』、4万字取材を担当した『氷室京介ぴあ』(ぴあ)発売中!
https://twitter.com/fukuryu_76
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fukuryu/