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音楽コンシェルジュ・アワード
今週聴くべき3枚:クリープハイプ、SHISHAMO、globe 2016.9.9 UPDATE

新型iPhone 7発表されましたね。防水・防塵、イヤホンジャック廃止、FeliCa搭載にマリオや、まるで日本向きな『ポケモンGO』とのコラボな話題まで。そんな中、音楽ファンにとっては、今回のイヤホンジャック廃止の発表は大きなニュースだと思います。変わりにワイヤレスイヤホン「AirPods」が発表されました。そもそもイヤホンジャック=3.5mmプラグとは、19世紀に主流だった標準プラグ(6.35mm)を小型化したものだそうで、歴史を紐解くと、そもそもは電話交換機のために1878年に登場した規格という事実に驚かされます。愛着あるイヤホンジャックですが、今回の廃止という決断によって新たなワイヤレスヘッドホンの市場が加速するのかもしれません。

はい、というわけで、今週チェックすべき音楽作品を紹介していきましょう。新作リリース・アイテムが多い音楽作品の中から、選びきれないあなたへ向けて今週、音楽シーンで話題の3枚を“音楽コンシェルジュ”がセレクト。本気でオススメしたい、三つ星級の作品を独断と偏見で解説していきます☆☆☆

【邦楽アルバム部門】クリープハイプ『世界観』

生々しい感情を独特なポップセンスでストーリーテリングする尾崎世界観 率いるクリープハイプ。ドラマ『そして、誰もいなくなった』の主題歌「鬼」も収録した3枚目となる最新アルバムでは、ブラックミュージックのエッセンスも取り入れたエンタメ性を感じる痛快な1枚だ。ピュアゆえに歪んだ内的世界を感じる言葉の数々に、誰もが「自分のこと?」と共感を覚える瞬間があることだろう。そして、ラストの曲「バンド」での過去に対する感情の発露にも驚かされた。

http://www.creephyp.com/

【邦楽シングル部門】SHISHAMO「夏の恋人」

「君と夏フェス」、「熱帯夜」に続く、SHISHAMOの夏うたシリーズは初のバラード・シングルへ。せつなきストリングスが印象的な夏の終わりソング。“いつまでも子供でいたいけど ねぇ、だめなんでしょう?”というフレーズの通り、前に進んでいかねばならないという、子供時代から大人へ向かう揺れ動く心模様を絶妙に描いている。秋から始まるツアータイトル“夏の恋人はもういないのに、恋に落ちる音が聞こえたのはきっとあの漫画のせい”もまたいいんです。

http://shishamo.biz/

【邦楽アルバム部門】globe『globe 2 decade - live blu-ray box -』

常に最先端の技術を駆使したライヴ・パフォーマンスが魅力のglobeの歴史を総括したBOXセットの登場。特典封入された、TKに当時のツアーを振り返ってもらった7作品分の独白ライナーノーツ取材を担当しております。なかでも“globe tour 1999 Relation”の話が興味深かったです。センターステージで、楽曲ごとに大きく稼働変化する舞台芸術によるシアトリカルな演出に度胆を抜かれました。日常と非現実が交差する歴史的大事件ライヴだったと思います。

http://avex.jp/globe/

以上、ヒットの現場からお届けしましたー。

次回は9月16日更新

ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)
Yahoo!ニュース、J-WAVE、MTV81、ミュージック・マガジン、2.5D、音楽主義などで、書いたり喋ったり考えたり。……WEBサービスのスタートアップ、アーティストのプロデュースやプランニングなども手掛ける。著書『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、DREAMS COME TRUEツアーパンフレットへの寄稿、TM NETWORKツアーパンフレット・シリーズ執筆。SMAPタブロイド新聞フライヤー執筆。メイン取材&100曲解説を担当した『小室哲哉ぴあ TM編&TK編』、4万字取材を担当した『氷室京介ぴあ』(ぴあ)発売中!
https://twitter.com/fukuryu_76
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fukuryu/