――デビュー11年目にして初単独シングル。意外なほど道のりが長かったですね。 ATSUSHI 今年ぐらいから具体的にソロ活動を始めていたので、自分としてはこのタイミングが満を持してという感じです。素直に、やっとここまで来られた! と嬉しい気持ちでいっぱいですね。 ――今回、4曲すべてがラブソングになっていますが、現在のATSUSHIさんの心境が“恋愛”なんでしょうか。 ATSUSHI 夢や人生観などはEXILEで歌ってきていたので、今まで自分の中にあまりなかったラブストーリーを描きたいと思ったんです。そして、冬の時期に出すので季節を感じられるような切ないラブバラードにしたいなと。 ――リード曲の「MELROSE〜愛さない約束〜」は往年のR&Bに乗せられた切ない歌詞が心に染みます。 ATSUSHI ありがとうございます。今、流行りの4つ打ちとは違うオーガニックなR&Bのビートがとても気に入っています。でも、実はこのシングルでR&Bを一旦休憩しようかと。今年、童謡をはじめ日本の歌と触れ合う機会が多く、改めて日本の心をどれだけ歌えるか挑戦したい気持ちが芽生えてきました。老若男女、日本中の方に愛される歌を作っていきたい・・・そんな想いのもと、来年はまた違ったEXILE ATSUSHIをお見せできると思っています。 続いて、ラブソングを集めた『LOVE SIDE』、アップテンポなナンバーを集めた『SOUL SIDE』の2枚組ベスト・アルバムについてATSUSH、TAKAHIRO、NESMITH、SHOKICHIの4人にインタビュー! ――全29曲、まさにEXILEの集大成でもあるアルバムですが、個人的に思い入れのある曲は? ATSUSHI 東日本大震災の復興を祈って歌った「Rising Sun」です。僕の中でアーティスト人生をかけた曲であり、近年のEXILEのテーマでもある歌だと思います。 SHOKICHI 「I Wish For You」はとても思い入れが強い1曲。レコ大をはじめ、当時の自分では考えられないぐらい大きなステージで歌わせていただいた歌ですので。 ――今作では新曲2曲も含まれていますが『LOVE SIDE』に収録されている「Bloom」はHIROさんへのお祝いソングとしてEXILE、三代目J Soul Brothers, E-Girls、 BREATHE、GENERATIONS(※デビュー順)が集まって制作されたとか。 ATSUSHI 個人的にHIROさんへ結婚のお祝いができないかと考えていて、僕たちにできることはやはり音楽をプレゼントすることかなと。それで生まれた曲です。パフォーマーを含めたメンバー全員にでコーラスを頼んでした、愛があふれる1曲になったと思います。当初はアルバムに収録する予定はまったくなかったのですが、周りのスタッフから“ぜひ、入れましょう”と熱い要望がありまして(笑)。 TAKAHIRO この歌をHIROさんの結婚パーティーでサプライズとして歌ったんですが、HIROさんよりも歌っているメンバーが泣いちゃって。 そんな、愛に満ちたエピソードを披露してくれた4人。真摯に音楽に向かう彼らにとって、このベスト・アルバムは“これまで”ではなく“これから”を見つめる一歩であることをひしひしと感じさせてくれた。
ライター:中屋麻依子 |