初のオールタイム・ベスト・アルバム2作同時リリースおめでとうございます！
『ALL TIME SINGLES BEST』と『ALL TIME SELECTION BEST』をリリースするにあたり今の心境をお聞かせください。

曲順どおりに聴くと私の変化が徐々にわかります。歌声にもすごく波があるんですよね。だから録り直したいなぁと思う曲もありましたが、あえて当時のまま収録したので、聴いてみてちょっと胸が痛くなってしまいました（笑）。デビューシングルから今の私までのありのままが全て描かれているので、それをわざわざ上手く録り直すのはあまり良いことではないかなと。ファンの方たちはその歌声を聴いてその時を過ごしていて、思い出と共に記憶されるものなので、聴いてくれる人それぞれの思い出も次々と浮かんでいくようなアルバムになっているんじゃないかなぁと思います。

『ALL TIME SINGLES BEST』はデビューから現在までの歴代のシングル楽曲を網羅した華原朋美の軌跡ともいえる豪華なベスト盤ですが、その中でも一曲特に思い入れある楽曲を選ぶとしたらどの楽曲になりますか？

「I'm proud」ですね。リリース当時は恋や愛をテーマに歌っていました。存在感が強すぎて、歌うことも聴くこともできなかった時期もありましたが、でも最近歌う「I'm proud」は人生の歌として変わってきていますし、今の私を助けてくれるような応援の歌にもなっています。だから日常の中で辛いことがある状況でこの曲を歌うときには自分で歌って自分で励まされるような、不思議な感覚がありますね。

16年半ぶりの小室哲哉さんとの共作となる「はじまりのうたが聴こえる」について-
久々となる共作の感想、エピソードがございましたらお聞かせください。

デビュー20周年ということや9年ぶりのオリジナル・シングルということもあるのですが、カヴァーアルバム『MEMORIES』シリーズなどを経て、改めて自分の歌を見つめ直したときに、やっぱり私の声というのは、小室さんが作曲した音楽にすごく合っているんだなっていうのを実感して、小室さんの歌を歌ってみたいなと思うようになりました。

『ALL TIME SELECTION BEST』はファン投票によって収録楽曲が選定されましたが、投票結果を見たときの感想をお聞かせください。

実は少し意外なところもあったんですね。私が“ファンの人が聴きたいんだろうな“って思ってた曲がなかったりとか（笑）。でも“これが聴きたかったんだ“っていう新しい発見もあったので、とても面白い結果でしたね。ただ、やっぱり昔の自分の声が気になるので、自分自身、最初から最後までちゃんと聴けるかなっていうのは少し不安なところではあります(笑)。

20年間を振り返って歌手・華原朋美として、“自分の中でここが一番変わった”逆に“ここが全く変わらない”というところはありますか？

変わったところは…すごく一つ一つの作業が細かくなりましたね。一つの曲を作りますというときに、そのものに対する愛情や情熱は、去年とも一昨年とも違うし、どんどん強くなっている感じはします。20代のときより、30代のときより“作品にする”という意識が今一番強いです。変わらない面は…ラーメンが好きとか(笑)？ 頑張ったあとにはいつもラーメンを食べます。

7月からは全国ツアーがスタートしますね！ 今回のツアーの見所をお聞かせください！

今回のシングルの他にも新曲があるので、それを歌っていこうと思っているのですが、20周年の記念のツアーなので、これまで小室さんに書いていただいた楽曲をメインに歌っていきたいです。今回は全体的に明るい感じにやっていきたいとは考えていて、このコンサートでしか見せられない華原朋美をいっぱい見せたいです。

20周年YEARということで特別に自分で何かした事、これからしたい事はございますか？

いろんなことにチャレンジしたいと思います。トレーニングの面でも、ボイトレにしっかり通いたい。私は低いキーを歌うのが苦手なんです。キーが高くて、そういう昔の曲を歌い続けると、低い音域が出にくくなるんですよね。そこは先生と相談して訓練しなおしたいですね。

Twitterでたくさんの素敵な手料理をアップされておりますが、今オススメの一品や美容にオススメな食べ物はございますか？

レギュラーで出させていただいている『PON!』(日本テレビ系)の料理コーナーのメニューはチェックしています。

美しいスタイルを常にキープされている華原さんですが、トレーニングはどのようなことをされていますか？

ジムへ行くくらいです。

ご多忙な毎日かと思いますが、オフの時は何をされていることが多いですか？

最近は、全国ツアーでファンの皆さんに喜んでいただけるように、会場で披露する映像などを作っています。自分の携帯で映像を撮っては「Final Cut」を使って編集して（笑）。次の日がお休みの時は、夜からずっと家にこもって作業して気づいたら朝になっていることも多いです。

最後に、改めまして20周年YEARを迎え、ベスト盤を同時リリースするにあたり今、ファンの皆さんに伝えたいメッセージをお願いいたします。

ここまでいろんなことがあっても、いつも気にしてくれていたことに感謝しています。また、ファンの方の中には、つらく苦しい思いをされて私の歌に共感してくださる方もすごく多いんです。そのなかでリアルに歌を伝える作業を続けていきたいと思っています。