INTERVIEW
 いろいろなことにチャレンジしてみたかったのですごくうれしかったです。
でも、緊張や不安の方が大きかったです。
 「ヒットした」という実感はないのですが、今あらためて聴いたりするとキャンペーンでいろいろな場所をまわったこととかを思い出して、落ち着くというか、曲を聴いていると安心する感じがします。
 やっぱりすごく緊張しましたが、大勢の方が来てくださって、ショッピングモールなどでも歌わさせてもらって、自分を知らない人が足を止めて聴いてくれることとかがすごくうれしかったです。手拍子をしてくれることとか、曲に乗ってくれたり、泣いてくださっている方もいて、映画とかドラマでは体験できないようなことを体験させていただいたという感じです。
 お客さんの反応が直接返ってくることでしょうか。そういうことは舞台をやらない限りないないので。映画は公開されるまでわからないし、演じている目の前で見てもらっているわけでもないですから。お客さんの反応が見たければ、映画を実際に見に行って、まわりのお客さんの反応を見てみるしかありません。
 テレビは、何か別のことをしながら見てしまう方も多いと思うので、皆さんの顔を見ながら、歌を歌っていることが大きな違いです。
 もちろん、緊張度も違いますし、寝ている人もいれば、聴いていない人もいて、そういうのも全部見えるから、やはりシビアな面もあるし、そういうのが瞬時に返ってくるので、うれしいこともあれば、違和感を覚えることもあるし。でも、ある意味初心を忘れなくていいなと思います。
 この曲は自分がカラオケのレパートリーに入れちゃう曲だな~と、すごく好きだなと思って。自分の歌なので、自分が歌うのは当たり前なんだけど「歌ってみたいな」と思ったのは初めてでした。
 人の気持ちとか...人ですね。スタッフさん、お客さん、親友、全てそうです。そういう風に思うことが最近よくあります。愛すれば愛が返ってくるなと。
 曲調とか歌詞とかプライベートな自分にリンクすると言うか、とても歌いやすくて素のままで歌っているんじゃないかと感じるぐらい。友達の前で歌ったら、「仕事のときの感じがしない。不思議な歌だね。」と言ってくれました。そのままの私、素の自分だと思ってもらえるとうれしいです。
 歌っていてもうまく歌うというより、伝えるというのが大事。テレビでもスタジオに来ているお客さんに伝えることが大事、そこにいる人に伝われば、ブラウン管の外にも伝わるという思いです。まず一番近くにいる人たちに伝えられないと何も始まらないなと、思ったりしました。
 人生に行き詰ったときですかね。音だけ聴くとポップで明るい曲に聞こえるかも知れないけれど、歌詞に孤独感が入っていたり...。10代後半になって感じたんですけど、時に行き詰ったりすることがあって、急に一人で旅に出かけたくなったり、人のいないところに行きたくなったり、人としゃべりたくなくなったり、関わりたくなくなったり...。すごく微妙な心のずれみたいな、10代特有のものがあるんじゃないかと思うんです。私もまだ10代だから、そういう感じがまだまだ続くんじゃないかなとか思っていて、なんか生きているんだけど、地に足が着いていない感じとか。
 どこかむなしいこの“年”特有のものがあって、そんなときに友達でも恋人でも家族でもなくて、ただ誰かにそばにいてほしいんだけど特に「話聞くよ」って言ってもらいたいわけじゃなくて、そっとそばにいてくれる存在が欲しいわけで...でも、誰もがそういう存在が近くにいるわけじゃないから。
 すごく芯のある曲なんだけど、空気のようにそっとそばに置いてもらえる存在に、人じゃないんですけど、そういう存在に、この曲がなればいいなと思っているんです。
 聴かせるとかじゃなくて、何かを伝えたくて歌っているということを、自分が忘れないように歌っていきたいです。
 音楽は、私もすごく聴くので、それで人生変わるというか、考え方が変わったりすることがあるんです。だから、私の曲を聴いて、何かひとつ、持って帰ってもらえればいいなと。曲を聴いたことによって、何かが変わってくれたらいいなという風に思える曲は初めてで、そういう気持ちで歌わさせていただいています。いつも120%以上の力で歌えるように、いつも家で練習しています。だから、それの中の10でも20でもいいので、何パーセントの力でもいいので受け取ってもらえたらいいなと思います。
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