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ドーム一面に広がったパールサファイアブルーのペンライト。そのまばゆい光が揺れる中、オープニング映像からドームには耳をつんざくような歓声が響く。だが、爆音の特効でメンバーが登場すると、盛り上がりはさらにピークへ。1曲目「Mr.Simple」から会場のボルテージは最高潮で、ウニョク&ドンヘが花道で魅せたアクセントダンスにも多くのファンが熱狂していた。 - 最初の挨拶は、シウォンが「SUPER SHOW5、いつやるの!?」(会場「今でしょ!」)とご満悦の表情で煽り、キュヒョンは「じぇじぇじぇ! ぎゅぎゅぎゅ!」と嬉しそうに。NHKの朝ドラ『あまちゃん』のセリフと自身の名前をかけて、会場を爆笑の渦に巻き込んでいた。兵役中のリーダー・イトゥクに変わってMCを務めるウニョクは「皆さんに会えると思って、髪を赤く染めてきました!」と語り、なぜか「1、2、3、ダーッ!!」をファンと一緒に。相変わらず自由で茶目っ気たっぷりのトークで盛り上げてくれた。
- 続いては、日本1stアルバムのタイトル曲「Hero」を温かい歌声で初披露し、ヒット曲「Sexy, Free & Single」をエネルギッシュに。特にこの日一番の悲鳴が響いた「Club NO.1」は、女性ダンサーと絡むダンスが刺激的! 足に手を回して腰を振ったり、唇が触れる寸前の際どい振り付けに、ファンの鼓動は高鳴りっぱなしだったに違いない。
- 中盤のユニットコーナーは、日本の“SUPER SHOW”ならではの楽曲「いのちの歌(竹内まりやカヴァー)」が絶品。キュヒョン、チョウミ、ソンミン、リョウクが伸びやかなヴォーカルで歌い上げた。そして、“SUPER SHOW”恒例のコスプレコーナーもここで登場。メンバー4人が女装姿を披露し、シウォン&カンインはミニスカの美脚と濃いメイクで会場の笑いを誘い、リョウク&ソンミンは女子顔負けのキュートなファッションで「カワイイ!」の声を欲しいままに。続くドンヘ&ウニョクの「I WANNA DANCE」も、ミラーボールが回る中をノリノリに踊り、息ぴったりのステージで湧かせてくれた。
- すでに熱気充分のライヴだが、メンバーがさらに乱れまくり&はしゃぎまくりの時間を楽しんだのは「ROCK STAR」。アッパーなサビを何度も繰り返す終盤は、花道を走る者、上半身裸になる者、ただただ叫ぶ者・・・。ファンも相当な盛り上がりで、まるでドーム全体がお祭り状態! 会場にはこの上ないハッピーなグルーヴが渦巻いていた。
- そんな熱いパフォーマンスの後に待っていたのは、胸をジーンと熱くさせるステージ。兵役中のイェソンがモニターに映り、彼のソロ曲「モッチ」をキュヒョン&リョウクが切々と歌ったのだ。画面には、SUPER JUNIOR-K.R.Yの3人が並んで映るシーンもあり、後半ではなんとイェソンの歌声も! これにはあちこちからすすり泣きの声が漏れ、ドームは感動的なムードに包まれた。ちなみに後のMCによると、この曲はキュヒョンの発案だそうで、「K.R.Yにたくさんの愛をくれた皆さんに向けて、こんなステージを作ってみた」とのこと。これには大きな拍手が送られたが、「でもこの事実をイェソンさんは知らないんです!(笑)」というウニョクの言葉でしっかりオチがついたのも彼ららしいワンシーンだった。
- 終盤は全員がバラエティに富んだコスプレで走り回り、トロッコで場内一周も。各々、そのコスプレに沿ったアクション(「ドラゴンボール」の孫悟空に扮したヘンリーのカメハメ波など)でも大いに湧かせた。そして、本編最後は「この曲を歌ったら僕たちと皆さんは夫婦になるんです」とウニョクが紹介した「Marry U」。やさしいメロディーをみんなで大合唱し、とてもハッピーな雰囲気で幕を閉じた。
- アンコールでは、アルバム『Hero』がオリコンデイリーチャート1位を獲得したことや“SUPER SHOW5”の大阪公演決定を発表。メンバーはファンに負けないハイテンションで大喜びの様子だった。そしてラスト曲「So I」は、5万5000人が「You’re my HERO!!」と書かれたフリップを一斉に上げるサプライズを。驚きながらも場内を愛おしそうに見つめるメンバー。ドンヘは涙をこらえるように親指を上げて、ファンにサインを送っていた。他のメンバーも「愛してる!」「大好きー!」と口々に叫び、感謝の気持ちを伝えようとしていたのが胸を打った。
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まるでジェットコースターのような速度で、珠玉のエンターテイメントショーを見せられている気分になる“SUPER SHOW”。こんなにも色とりどりの演出で楽しませ、温かい気分になれるライヴはそうお目にかかれるものではない。終演後すぐに「もう一度最初から見たい!」と思えるような、本当に圧巻の3時間半だった。
text:川倉由起子