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パールサファイヤブルーのペンライトで最上階までぎっしり埋まった東京ドーム。開演定刻の18時、割れんばかりの大歓声と共に“SUPER SHOW 6 in TOKYO” の幕は切って落とされた。オープニングナンバー「Twins」で四方から登場したメンバーの表情はクールでミステリアス。除隊後のイトゥクがモニターに映るとひときわ 大きな歓声が。黒いマスク姿で登場したヒチョルは、途中から赤いロープを操るセクシーなパフォーマンスを。火柱がガンガン燃える中、メインステージでダイナミックに踊る9人の迫力にファンはゾクゾクさせられっぱなしだ。
ゴリゴリのロックアレンジが加わった2曲目「BONA MAMA(Rock.ver)」以降は、ドーム全体が手を上げてノリノリに。続くソンミンのソロ太鼓パフォーマンスは一打一打に全身全霊を込めて「ヤー!」と叩く姿が印象的。頭をガンガン揺らしてリズムに乗ったり、いつもの柔和な表情とは別人のような勇ましい姿で会場を沸かせていた。その後はヒチョルの色気全開ドラムソロを含む「Sorry Sorry」のアレンジも新鮮。髪をサイドに流した彼の麗しい姿に場内からは感嘆の溜息が聞こえてくるようだった。
曲間のVTRを挟み、続いてはモノトーンのスーツでクールにキメたメンバーが登場。「U」の下半身をくねらすダンスにファンは悲鳴のような歓声を上げ、ウニョクの跳ねるようなラップも高揚感をあおる。途中、そんなウニョクが何者かにさらわれる演出が。そして次の曲では岩の塀に両手を縛られた状態で登場。スリリングな高速ラップを披露し、自らを解放させるような力強いダンスにもクギヅケ!
中盤は落ち着いたナンバーを披露し、ここまでとはガラッと異なる世界観を演出する。美しいコーラスとファルセットにうっとりさせられたR&B「Midnight Blues」、カジノバーのようなセットでミュージカル風の芝居演出も交えた「She Wants It」も見応え十分。メンバーが女性ダンサーとセクシーに絡んで踊るシーンは、ファンも興奮を抑えきれない様子だった。
最初のMCでは恒例の自己紹介を。「皆さん、どうしてそんなにキレイなんですか?」(リョウク)、「僕は今日より明日、もっと皆さんを愛します。チュッ(投げキッス)」(ドンへ)、「僕はもう、皆さんに向かうブレーキが効きません!」(シウォン)など、9人は思い思いの愛情を込めたメッセージを。いつも旬なギャグを用意するキュヒョンは、日本エレキテル連合の「ダメよ〜、ダメダメ」のネタで爆笑をさらい、ヒチョルも持ちネタ「にっこにっこにー!」を披露(しかし直後に「恥ずかしい!」とウニョクに抱き付く)。イトゥクは「お元気でしたかー!? 本当に本当に会いたかったです。2年間待ってくれた皆さん、これから僕が一生そばにいます!」と突然のうれしい“プロポーズ”も。復帰を心待ちしていたファンの目頭を熱くさせた。
「Don’t Leave Me」からのバラードコーナーでは各々の歌の個性を発揮し、その後はお楽しみのソロコーナーが続く。キュヒョンは歌の前のVTRに東方神起のチャンミンが登場。2人でキュヒョンのソロ曲についてあれこれ相談している映像が流れる。「お前の恋愛は大体知ってるから……」とチャンミンがペンを動かしたところでVTRは切れ、その文字だけがモニターに。終わった恋のせつなさを描いた歌詞を、キュヒョンが持ち前の美声で歌い上げた。カンインのソロは、アコースティックギターから始まる少しジャジーなナンバー。存在感のある歌声で、渋い大人の魅力が全開だった。リョウクはステージに吊るされた三日月の乗り物に腰掛け、「三日月」(絢香)のカバーを。時おり見せるハニカミ笑顔にファンは胸キュン。完璧な日本語で熱唱し、誰もがその歌声に聴き入っていた。
後半はSUPER JUNIOR-Mのパフォーマンスからスタート。「Swing」でエネルギッシュに歌い踊るチョウミ&ヘンリーがモニターに映ると大歓声。まさに体中をくねらせて“スウィング”する彼らのフォーメーションダンスは一瞬も目が離せない。ヘンリーは途中のバイオリン演奏も特徴のアーティスティックなソロ曲「Fantastic」、チョウミは彼の真骨頂とも言えるソロバラード「僕が欲張った」でもコンサートに彩りを添えていた。
再びメンバーのソロコーナーに戻ると、ドンへは聴いているだけでウキウキするハイセンスなダンスナンバー「Love Talk」を。イトゥクはエレキギターを弾くソンミンとコラボし、大人っぽい1曲「Nothing On You」を英語で歌い上げた。シウォンは腰から下の部分が馬になった着ぐるみを着用。上半身は裸で派手なファーを羽織り、振り切ったかのような(!?)コミカルなパフォーマンスで客席の爆笑をさらう。ファンもサビの掛け声で一体化し、ドームが一瞬にしてアゲアゲのお祭り騒ぎに!
…が、SUPER JUNIORのライヴの“お笑い”コーナーはまだまだこれから。恒例のコスプレ企画は、今回、「アナと雪の女王」のエルサにメンバーが変身! 事前のVTRでは各々が女装に対する意気込みを語り、コンテスト風の紹介アナウンスと9人が順にステージに登場した。シンプルに美を追求する者、開き直ってお笑いに走る者… と、バラエティーに富んだ女装にファンは大熱狂! トリで登場したヒチョルだけは赤いマントに三つ編みおさげ…。そう、エルサではなくアナに扮装。そんなサプライズもありつつ、8人のエルサ+アナが各々のキャラクターになり切って「Let It Go」を歌い、会場を大いに盛り上げた。
ラストスパートは「Too Many Beautiful Girls」から「Let’s Dance」までメンバーが花道を縦横無尽に移動。ファンにペンライトの振り方を「早く!」「ゆっくり!」とオーダーし、会場中が楽しくひとつになる瞬間もあった。最後の最後、イトゥクはシャツを脱いでムキムキの上半身を披露、そのままカメラに向かってキスをする大サービスも。そんな、いつまでも終わってほしくない宴のような雰囲気で本編は盛大に幕を閉じた。
大声援を受けてのアンコールは、日本語バージョンのリリースも決定した新曲「MAMACITA(AYAYA)」から。頭をコンコン叩く9人の一糸乱れぬダンスはもちろん、またここからライヴがスタートするような熱気にグイグイ引き込まれる。その後はトロッコで会場を周り、ピースや指を差すなどファンにさまざまな表情をプレゼント。地鳴りのような歓声と共に、ドームの興奮はピークに達した。そして、いよいよやってきたお別れの時間… 。「From U」で会場がピースフルなムードに染まると、イトゥクが目を真っ赤にして号泣。「いつもありがとう。愛してます」と感謝の言葉を伝えて、その姿にもらい泣きをするファンも多く見られた。アンコールのラストソング「HARU」では、ファンからのサプライズ企画も大成功。2色のカラーパネルを使い、客席に「SJ NO.1」の文字を作るとメンバーは目を丸くして驚きの表情を。最後はそのパネルをバックにみんなで記念撮影。カンインは改めて「本当に美しいですね〜」と感動の思いを口にしていた。
リーダーのイトゥク復帰後初となる記念公演で、以前よりさらに多彩な演出とパフォーマンスで魅せた“SUPER SHOW 6” 。「これからもずっと幸せな時間を作っていきます!!」(イトゥク)という力強い言葉に会場の誰もが“彼らにずっとついていく”と誓った、愛と幸福に溢れた一夜だった。
"SUPER SHOW 6 in TOKYO"
(10月29日公演)の様子
"SUPER SHOW 6 in TOKYO"
(10月29日公演)の様子
"SUPER SHOW 6 in TOKYO"
(10月29日公演)の様子