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―――― そしてツアー中には6月に、渋さ知らズオーケストラとの共演がありました。
チッチ
あれ、めっちゃ楽しかった！
アイナ
すごかった！ 初めて“余裕がある大人の人たち”とのライヴでした。
全員
うん！
アイナ
びっくりしました！ いつもはロックな「ウオー！」みたいなバンドと、後はアイドルとしかライヴをやったことがなかったので、あんな大人の余裕に触れたのは初めてで。
アツコ
めっちゃ楽器がたくさんあって、ほんとにオーケストラみたいでドキドキしました。楽しかったです。
チッチ
一緒に踊ったりして、コラボもさせていただいて。
アイナ
ね。ステージめっちゃ楽しかった。ハグミィがその日で辞めたので、感情的にもとにかく「絶対いいライヴにしたい！」って全員思っていたし、だからこそ楽しかったですね。
（一同うなずく）
モモコ
「ムーチョ！」って振付きでやったの、あれも楽しい思い出！（注：渋さ知らズの代表作「諸行でムーチョ」）
アイナ
もっと絡みたかったねー。またやってみたいです！
――――― その後に、6人目のアユニ・Dさんが加入して。
アユニ
まだ1回目の時よりはよくなりましたけど…まだまだですね… 努力が足りない。（小さな声で）もっと頑張らないと。
――――― まるで子犬のようですね。
アイナ
何かに怯えてますね（笑）
――――― そしてメジャー１stアルバム『KiLLER BiSH』が完成するわけですが、ここはみなさんそれぞれ「この１曲」という聴きどころを教えてください。
アイナ
一番聴いてほしい曲は「オーケストラ」です。BiSH史上一番感動的な曲です。振付は私が担当していて、ストーリーも組み込んで、これまでにないくらい練りました。命を削って作ったので、一番聴いてほしい曲です。
―――――― ミュージック・ビデオも素晴らしかったですね。映像は今回、メジャー・デビューでかなり大きく変わりました。
アツコ
そこは本当に変わったなー。
アイナ
ミュージック・ビデオは監督の大喜多（正毅）さんがすごい面白い方でした。私たちにもいろいろ考えさせてくれるんです。指揮をするシーンでは「自分の好きなニュアンスでタクトを振ってみて」って任せてくれたり、「曲を聴いてどんどん入り込んでいくシーンを表現したいんだけど、アイナならどうする？」って聞いてくれたり。ただ指示されたことをやるんじゃなくて、一緒に考えさせてくれるような作り方で、やっていてすごく楽しかった。
―――――― アユニさんがドラムの前で体育座りしているシーンも印象的でした。
アイナ
あれもそうです。アユニっぽいシーンを、って一緒に考えさせてもらいました。
アツコ
私は「IDOL is SHiT」という曲がすごく好きです。初めて音をもらった時から、めっちゃかっこいい曲だなと思って。NIGHTMAREのRUKAさんに作っていただいた曲なんですけど、Bメロからサビに行く時の“ゴーン！”って音が入るところとかが特に好きです。私にはメタルっぽさが刺さったんですけど、RUKAさんファンにはやっぱりRUKAさんらしい、ヴィジュアル系っぽい要素がしっかり聴こえるみたいで。いろいろな方に響くサウンドだと思うんです。サビも私が歌ってるので聴いてほしいです！
チッチ
あたしは、「KNAVE」と「生きててよかったというのなら」が好きです。「KNAVE」は、聴いていて“優しいけど切ない”歌詞をモモコが書いてて、考えながら聴いていると勇気をもらえる曲だなって思います。心にスッと入ってくるんですよ。このアルバムは強い曲が多いですけど、それを緩和してくれている感じです。「生きててよかった〜 」はアルバムの締めで「サライ」みたいな感じの曲ですね（笑）。最後もみんなで歌っているし、大好きな曲です。ふわっとした希望だけを歌うんじゃなくて、“よく分からないけれど、何か光のようなものが見えているような感じ”が、深味があって好きなんです。いろいろ考えながら聴いてくれたらいいなと思います。あと、この曲はおじさんをイメージして歌っているんですよ。
――――― おじさんとは(笑)。
チッチ
ヒゲの生えた…エレカシ（の宮本）さんとか、曾我部恵一さんをイメージして歌ったので、聴きながらそういう感じの男性をイメージしてもらえたらと思います。
モモコ
わたしは「ファーストキッチンライフ」が一番好きです。「シェイ！」とかいう…掛け声？ がテンション上がるんです。なんかこう…遊び心に溢れてて、歌詞も暗いようで暗くないし、ちょっとアホらしいような感じ。「なんかよく分からないけど、とりあえず何かやってやるぞ！」みたいなカラ元気がいいんです。歌詞はリンリンが書きました。
―――― メンバーの皆さんが書いた詞は、自分のリアルな気持ちが結構反映されている感じなんですか？
モモコ
自分の書いた詞はそうですね。
リンリン
わたしも「ファーストキッチンライフ」が好きです。自分的には、いいことや綺麗なことだけして有名になりたいと思ってなくて、ハチャメチャなことして世間を騒がせたいと思ってて。そういう気持ちを歌詞に書いたんですけど、ハチャメチャに、ありのままでぶつかっていく感じがBiSHっぽいかなと。
メンバーのこともちょこちょこ歌詞に入れてるんですよ。「大声歌って 巡回しようぜ」というところはアイナなんです…これ初めて言うんだけど、渋谷とかを歩いている時に、いきなり歌いだすんですよ（笑）
（一同笑）
リンリン
「なんだかあいつの体さぁ 太ってない？」 のところはチッチのことだったり。振り付けも気に入ってて、全部通して好きです。この曲ばっかり何回も聴いてます。
アユニ
わたしは「本当本気」です。初めて作詞をしたんですけど、喋ってなくても、学校とかで静かにしていても、全部聞こえているし、いろいろ思ってるんだよ、という陰キャラみたいな気持ちを歌詞にしました。
――――― 加入の発表が8月1日で、さっそく今作で作詞にクレジットがあったので驚きました！ 全部並行しているからスピード感が凄いですね。
アユニ
レコーディングが始まってから歌詞を書いたんですよ。
チッチ
レコーディングにツアーの準備、フェスの出演とかも全部並行していたから大変でした。
一同
大変だったよね…
モモコ
とにかく今は日比谷野音を成功させて、来てくれたお客さんをがっかりさせないように。野音のライヴだけでも話題になると思うんですけど、そこからもっと広がっていくようにしたい。
チッチ
誰でも知ってる大きなフェスとかにもバンバン出てみたいですね。そのためにも日比谷の野音をしっかり成功させて、ステップアップしていきたいです！
アイナ
野音で「BiSHはついにここまで来たか！」というところを見せたいです！
メンバープロフィール
＜アイナ・ジ・エンド＞
BiSHのメインヴォーカルで振り付けも担当するパフォーマンスの要。
生まれ持ったハスキーボイスで、感情をむき出しにしたボーカルが魅力。
人を惹きつける魅力で、男女問わず多数のファンを持つ。
＜セントチヒロ・チッチ＞
BiSHのメインヴォーカル。
ライヴではアイナと対照的なまっすぐな歌声でBiSHのパフォーマンスを支える。
ダイナミックなステージワークと人を惹きつける明るい笑顔とキャラクターが魅力。
＜モモコグミカンパニー＞
BiSHのオリジナルメンバーで、個性的なキャラクターと感性を持つ。
読書や言葉を好み、彼女の書く歌詞は高い評価を得ている。
＜リンリン＞
ハシヤスメアツコと共に2015年の8月に加入。
無口ながらダイブやシャウトなど熱いパフォーマンスをステージで見せる。
BiSHの他のメンバーにないアーティスティックな一面も持つ。
＜ハシヤスメアツコ＞
リンリンと共に2015年の8月に加入。
クールビューティーな魅力を持ち、スタイルの良さにも定評がある。
しかしながら最近は暴走キレキャラを確立。
＜アユニ・D＞
2016年8月に加入。
1100人以上のエントリーからオーディションを勝ち抜き、
単身北海道から上京したシンデレラガール。
可憐なルックスと、健気な雰囲気で早くもファンを爆発的に獲得。
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