manaco

オンブルー manaco

Q‘ulleの中心メンバーまなこが manacoとしてソロデビュー。
1st ALBUM『オンブルー』リリーススペシャルインタビュー!!

1st ALBUMオンブルー2019.11.27 on sale

mu-moショップ オリジナル特典

  • サイン付きポスターサイズプロット書
    サイン付きポスターサイズプロット書DVD付(RZCD-86926/B〜C)+CDのみ盤(RZCD-86927) 同時購入セット価格:¥9,900(税込)
  • ラジオ番組風音声付きオリジナルデモ音源CD
    ラジオ番組風音声付きオリジナルデモ音源CDDVD付(RZCD-86926/B〜C)購入価格:¥6,600(税込)
  • ミニステッカー(mu-moオリジナル絵柄)
    ミニステッカー(mu-moオリジナル絵柄)ミュージックカード(RZZ1-86928またはRZZ1-86929)購入価格:¥2,200(税込)
  • オリジナルクリアファイル(A4サイズ)
    オリジナルクリアファイル(A4サイズ)CDのみ盤(RZCD-86927)購入価格:¥3,300(税込)

interview

──
アーティストmanacoとしての活動がスタートし、ソロデビュー作となるアルバムが完成しました。ソロとして作品を作ってみていかがでしたか?
manaco
私ゆずさんのことがすごく好きなんですけど、Q’ulleでやっているのはロックをはじめ強めの音楽が多いので、好きなテイストとは真逆のことをやっていたんです。Q’ulleというグループを通してロックをすごく好きになって、楽しみながらライブもやっていますが、今回は自分のやりたい放題でアルバムを作らせてもらって、また違った嬉しさや楽しさがありました。
──
アルバムを作るにあたって、あのアーティストのああいう作品にしたいという具体的なイメージはありましたか?
manaco
うーん……。Official髭男dismさんの曲を聴いて、こういう曲も歌いたい、ああいう曲も歌いたいっていうのはありました。ヒゲダンさんの曲はバラエティに富んでいて、こういうのってありなんやって。今までQ’ulleではロックを中心にバラードをやったりっていう感じだったから、今回はやりたい放題やっちゃおうって、自分が歌いたい曲のジャンルを選びました。
──
だからアルバムには、ポップチューンからロック、少しジャズやファンクが混ざったようなテイストの曲までいろいろな楽曲が収録されていたんですね。全体のコンセプトなどは?
manaco
実は収録曲には1曲ずつ主人公がいて、すべての曲に1つ1つストーリーがあるんです。最初にあらすじを作って、それを曲を作ってくださる方にお渡しして、物語の一部分を抜粋した歌詞を書きました。一番最初にできたストーリーは、1曲目の「向日葵」です。この曲は本好きのおとなしい文学少年が主人公で、学校で人気者の女の子に惹かれていくけれど、その子は人気者ゆえの悩みを抱えてある日突然亡くなってしまう。そこからの男の子の心情を歌にしました。
──
そういうコンセプトがあったんですね。アルバムのタイトルは『オンブルー』ですが、このタイトルに込めた思いというのは?
manaco
ストーリーだけでなく、さらに曲には1曲ずつイメージフラワーがあって、「向日葵」はひまわり、「トクベツ」は青いバラ、「タイムリミット」はハマナス、「さよならホームラン」はアイリス、「愛踊る」は暗いバラ……って自分の中で設定したんです。タイトルの『オンブルー』は私が勝手に作ったこの世に存在しない花のことで、普通花って開くものじゃないですか。でも『オンブルー』は蕾のまま、何が隠れているのか分からなくて、だから咲いたら何が見えてくるんだろうっていう意味を込めました。フランス語でオンブル(ombre)っていう単語があるんですけど、見えないどこかで努力しているとか、何かが隠れているっていう意味なんですよ。それを違う形にして『オンブル―』って付けました。だからこのアルバムは花が裏テーマになっています。
──
いろいろなところにテーマを散りばめたんですね。それを知って聴くとまた違う感覚になりますよね。
manaco
そうですね。それぞれの曲の花言葉と主人公の特徴、物語をイラスト入りで書いたんですけど、LIVE盤にはそのイラストとストーリーを書いたブックレットが付きます。おおまかなあらすじはライブのMCなど話せる時に話していますが、細かい設定はこのブックレットで初めて公開するので、こんな曲だったんだねっていう視点からも楽しんでもらえるかなと。これまでこういう風にやったことがなかったから、頭もいっぱい使いました。でも楽しさの方が勝っていて、この先これを軸にして過去や未来の話を作ったり、伏線を張ってもっといろいろなものを作っていきたいと思います。
──
アルバムを作ったというより、作品集を作ったような感じですね。
manaco
はい。1つの絵本じゃないですけど、そういう空想の世界に飛び込めるものかなと思っています。自分でも、曲を作りました、CDを出しますっていう実感はなくて、物語を作ったという感覚が強いですね。
──
ではずばり聴きどころは?
manaco
歌を聴いて欲しいなって思います。Q’ulleでずっとロックをやってきて、これまでQ’ulleの曲でしか表現できない歌い方をしていたけど、今回は主人公がいたりバラエティ豊かな曲が入っているので、歌い方も全部変えたんです。
──
それはすごく感じました。中盤の「Sunshine Girl」や「ヒーローになりたいんだ」あたりでガラッと変わりますよね。
manaco
「Sunshine Girl」は私が歌ったことのないジャンルの曲というか。優しい感じでQ’ulleとはまったく逆の歌い方だったから、それは自分にとっても挑戦でした。最終的にそれが自分の歌として取り込めるようになって、それが全曲に表れていると思います。アルバムを通して自分の歌い方も変わったなと思うので、ぜひ歌を聴いて欲しいですね。成長した歌い方をグループに持って帰れているので、そういう意味でも良かったです。
──
「Sunshine Girl」はmoumoonさんのカバーですよね。これをセレクトした理由は?
manaco
今TikTokでmoumoonさんの「Sunshine Girl」がめちゃくちゃ流行ってるじゃないですか。みんなが踊っているのを見て私も真似をして、それをきっかけに今回やらせてもらえることになりました。でも歌詞が全部英語で、英語は苦手なので歌も発音もこの曲が一番苦戦したかもしれないです(笑)。
──
今回は他に、もともと親交のある有名ボカロPのDECO*27さん、八王子Pさん、そしてGARNiDELiAのtokuさんからも楽曲を提供されていますが、どんな経緯で曲を作っていただくことになったんですか?
manaco
DECO*27さんはQ’ulleの活動初期から2年間ぐらいずっと作詞作曲していただいていて、八王子Pさんはコラボという形でQ’ulleに曲を書いていただいたり、ニコニコ動画の踊ってみたでよく一緒にやらせてもらっているんです。GARNiDELiAはボーカルのMARiAちゃんと友達なんですけど、今回は私がこの人とやりたいですってお願いして作っていただきました。
──
それぞれどんなサウンドにして欲しいと?
manaco
皆さんそれぞれの色があるので、その色が一番出ている音楽にして欲しくて、ほぼお任せで作っていただきました。その人の代表的な音楽、聴いたら絶対あの人が作ったって分かるような曲を歌いたいと思っていたんですよね。八王子PさんとGARNiDELiAさんは曲が先にできて、そのサウンドを聴いてパっと浮かんだ物語を書いて歌詞を付けました。八王子Pさんに作っていただいた「タイムリミット」は、旅をしながらドライブしながら聴きたい曲だなと。GARNiDELiAさんの「さよならホームラン feat. GARNiDELiA」は、高校生とか若い学生の夢を追いかけるような感じがいいなと。その2つから広げて物語を作りました。
──
DECO*27さんとの「私を殺さないて゛よ」は、ヘヴィメタル調のなかなか強烈な曲でしたね。
manaco
これもすぐに物語が浮かんだんですけど、DECO*27さんに見せたら“manaco大丈夫?”って言われました(笑)。私が今までの人生で起こった出来事を書いていると思われたみたいで。実際は、私が思ったことや体験したことを詰め込んでいる曲もあれば、ちょっとだけこういうことを伝えたいんだよなっていうのがありつつ自分の人生とはまったくかぶっていない話もあって、曲によってそのさじ加減は違います。
──
GARNiDELiAのMARiAさんとCOJIRASE THE TRIPの217さんという、2組のコラボアーティストとのレコーディングはいかがでしたか?
manaco
Q’ulleのメンバー以外のレコーディングの様子を見るのが初めてだったので、新鮮でした。レコーディングだけでなく、歌詞も一緒に作ってライブもやったので、このアルバムを通して本当にたくさんの刺激を受けました。MARiAちゃんは今までずっと1人で歌ってきたから経験値も違うし、こういう風にレコーディングしてるんだって聴き入っちゃって。「さよならホームラン feat. GARNiDELiA」は野球少年が主人公の歌だったから、パワフルに歌おうということで、サビは今までで一番大きい声を出そうって言いながら全力で歌いました。217ちゃんとの「愛踊る feat. 217」は、217ちゃんが男の子パートで私が女の子パートだったので、それぞれカッコイイ感じと女の子らしくって歌い方を変えています。MARiAちゃんも217ちゃんも私とは声の質が違うから、合わさった時に違和感を感じないかなって心配だったんですけど、いざ曲が完成したら逆に違う声が合わさっていい味が出ていました。だから完成した音を聴くのがすごく楽しかったです。コラボを通して2人の知らない一面も見れたし、より2人のことを尊敬して、同時に負けたくないと思いました。
──
アルバム発売前に、8月から10月にかけてすでに全国8都市を巡るツアーをやって、こちらは一人芝居を軸にしたユニークなライブでしたね。
manaco
Q’ulleではお客さんを煽ったり一緒に熱唱したりしていますが、今回のツアーはmanacoとしてではなく1人の女子高生としてステージに立って演技をして歌うという流れだったので、煽りもMCもなくてもどかしい気持ちはありました。本編のストーリーが全部終わってからカーテンコールという形で出て行って、そこで初めてやっと自分の想いが言えるっていう感じで。
──
珍しい演出ですよね。なんでそういうステージにしようと?
manaco
これまで舞台に出させてもらって演技もやっていますけど、自分がやっていることを全部詰め込みたかったんですよね。歌もダンスもお芝居もということで、いろいろ相談してこの形にすることになりました。
──
ライブをやって合間に芝居を入れるのは想像がつきますけど、芝居が中心というのが意外でした。
manaco
私自身もお芝居が中にあるライブを見たことはなかったし、とにかく緊張がすごかったです。お客さんには、お芝居もダンスも歌も全部やりますって言ってはいたけど、実際何を見させられるか分からない状態で来てくださっているんですよ。最初は何を見せられてるの?っていう感じで、拍手すらしていいのか分からない。皆さんどうしたらいいか分からなくて気まずそうにしてました(笑)。
──
お客さんも初めての体験ですよね(笑)。お芝居自体は長かったんですか?
manaco
いえ、1回のお芝居は2〜3分ぐらいでした。お客さんも徐々に状況が掴めてきたみたいで、次はこういう視点で見てみようって舞台としても楽しんでもらえたのかなと思います。今日はこの角度からこういう風にお芝居を見てみようとか、今日はこの歌をよく聴いてみようとか。だから何回来ても面白いって言っていただけて、それはすごく嬉しかったです。最初はライブの内容にびっくりしすぎて、びっくりしたけどすごかったって言ってもらえました。
──
曲も初お披露目だったわけですが、皆さんの感想は?
manaco
人によって好きだって言ってくださる曲が違って、どれが人気とかそういうのが全然なくて、偏りがありませんでした。いろんな人に刺さる、自分自身を投影してもらえるような曲を作っていきたいと思っていたからそれはすごく嬉しかったです。
──
manacoさんの中で、芝居、歌、ダンスはどういうバランスなんですか?
manaco
お芝居も歌もダンスも表現の幅が全然違うのでどれも好きです。歌はずっと好きではあるけれど、舞台に出ている時はお芝居がすごく好きだし、舞台で学べることや成長できることが強すぎて、ずっと出ていたいですね。
──
じゃあこの間のライブは今のmanacoさんの集大成だったんですね。
manaco
はい。今持っているすべてを出し切ったという感じです。こうしてQ’ulleと踊ってみたとは違う自分を見せられるということは楽しいし、それを待っていてくれている方もだんだん増えてきて、それは嬉しいなと思っています。
──
最後に、1枚作り終えていかがですか?
manaco
この1枚で表現した新しいmanacoの顔を見て欲しいですね。純粋に曲を聴いていただくだけでなく、キャラクターの設定や裏テーマを知って私の思いがどこに隠れているのかを探していただいたり、いろんな風に楽しんでもらえる作品になったかなと思います。みんなにはいろいろな考察をして欲しいし、私が書いたあらすじの先を書いてもらっても面白いのかなと。ここから派生して、1つの大きな木になっていけたらいいなと思います。

music video