NEW ALBUM
2023.1.17 ON SALE
2021年3月初旬、
大きな手術をして長い入院の末、新しい仮住まいの家に「帰って」きた。
少し体が回復してきた3月末のこと、ふとシンセサイザーに手を触れてみた。
何を作ろうなどという意識はなく、ただ「音」を浴びたかった。
それによって体と心のダメージが少し癒される気がしたのだ。
それまでは音を出すどころか音楽を聴く体力もなかったが、
その日以降、折々に、何とはなしにシンセサイザーやピアノの鍵盤に触れ、
日記を書くように
スケッチを録音していった。
そこから気に入った12スケッチを選びアルバムとしてみた。
何も施さず、
あえて生のまま提示してみる。
今後も体力が尽きるまで、このような「日記」を続けていくだろう。坂本龍一
ところどころドビュッシーやサティーを思い起こさせるところがあるが、
それよりも、
遥かな宇宙や自然と良いコンタクトをとれているように感じ、素晴らしい李禹煥 | 美術家
NEWS
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「婦人画報」「intoxicate」「SWITCH」「Sound & Recording Magazine」
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2月12日(日)よる11:00テレビ朝日系「関ジャム完全燃SHOW」坂本龍一特集放送決定!
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坂本龍一の最新アルバム『12』アナログのアンコールプレスが決定!
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坂本龍一『12』リリース記念!代官山蔦屋書店、タワーレコード新宿店で特設展示&セレクションコーナー展開!オリジナルグッズ先行販売や愛用のシンセサイザー実機展示も!!
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J-WAVE MONTHLY SELECTION『Ryuichi Sakamoto Special 〜12 Sketches〜』
1月6日より毎週金曜日22時より4週連続放送決定! -
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RELEASE
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- CD
- RZCM-77657
¥3,410(税込) - BUY
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- 01 20210310
- 02 20211130
- 03 20211201
- 04 20220123
- 05 20220202
- 06 20220207
- 07 20220214
- 08 20220302 - sarabande
- 09 20220302
- 10 20220307
- 11 20220404
- 12 20220304
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- VINYL
通常盤 2枚組 - 2023年4月5日発売
数量限定生産盤
RZJM-77717〜8
¥8,800(税込)※通常盤には、初回限定盤の特典「直筆スケッチ|譜面 プリント」は封入されません。また、カラーバイナルではなく通常の黒盤となります。 - PRE ORDER
- BUY
- VINYL
初回生産限定盤 2枚組 - RZJM-77655〜6
封入:自筆スケッチ | 譜面 プリント
¥10,780(税込) - SOLD OUT
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- SIDE A
- 01 20210310
- 02 20211130
- 03 20211201
- SIDE B
- 01 20220123
- 02 20220202
- SIDE C
- 01 20220207
- 02 20220214
- SIDE D
- 01 20220302 - sarabande
- 02 20220302
- 03 20220307
- 04 20220404
- 05 20220304
- VINYL
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- DIGITAL ALBUM
- LISTEN NOW
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- 01 20210310
- 02 20211130
- 03 20211201
- 04 20220123
- 05 20220202
- 06 20220207
- 07 20220214
- 08 20220302 - sarabande
- 09 20220302
- 10 20220307
- 11 20220404
- 12 20220304
MOVIE
スタッフから教授へ「質問してもいいですか?」順次公開
- Q
- 録音はどのような形(場所や方法など)で行われたのでしょうか。
- A
- 全て東京の仮住まいの狭いスタジオで録音したものです。ピアノのマイクは2本あるいは4本です。
- Q
- 仮住まいの家は、住み慣れた自宅スタジオとは異なる環境とお察しいたします。
制作環境で何か困ったこと、もしくは良かったことがあればお聞きしたいです。
- A
- いくつかの楽器や石などはNYから送り、また東京で揃えたものもありますが、やはり何十年も手慣れたNYでのスタジオ環境とは大きく違うためいろいろと制限されました。 アップライトピアノを慌てて買いましたが音もいま一つで、とにかく良かったことはあまりないですね。カラスの声が侵入してきたことぐらいでしょうか。笑
- Q
- 今回スケッチを始める際、何からスタートしたのでしょうか。(譜面?即興?等)
- A
- 録音ボタンを押していきなりシンセサイザーの鍵盤を触りました、最初の音も決めずに。
- Q
- 各スケッチ曲(日付)が制作された時間帯が知りたいです。
- A
- ほぼみな午後のはずです。 仕事は午後するので。午前中はフルーツを食べてダラダラしてます。
- Q
- 今回アルバム用に12曲選ばれていますが、実際にこの闘病期間中に何曲ぐらい作られてきたのでしょうか?
- A
- 1.5倍くらいかな。
- Q
- 収録曲を12曲に絞った意図があれば伺いたいです。
- A
- 意図はなく、スケッチから選んだものが12曲だったんです。
- Q
- ラストの「20220304 」以外、2021年3月10日〜2022年4月4日まで日付順に収録されています。12曲を選ぶ際に時間軸で収録すると考えていらっしゃったのでしょうか。
- A
- まあ「日記」ですから日付け順に並べるのが自然ですよね。最後の「20220304」だけ毛色が違うので最後にしました。
- Q
- 日記のような音のスケッチというコンセプトは理解しつつあらためて、各楽曲にタイトルを付けずDateにした理由をお聞かせください。
- A
- タイトルをつけるという発想はなかった。あなたは日記の各日なタイトルをつけますか?
- Q
- SarabandeだけはなぜDate+タイトルがセットなのか教えてください。
- A
- サラバンドはバロック時代の組曲に組み入れられた舞曲の一つで、スペインの舞曲です。三拍子のゆっくり優雅な踊りを想像してほしくて、これだけには付記しました。
- Q
- 9曲目の「20220302」は、「20220302 - sarabande」と同じ日付ですが、どんな一日をスケッチしたのでしょうか。
- A
- 質問の意図がよく分からないですが、ある日をスケッチするというようなことはしていません。ある日にそのようなスケッチができたというだけの話です。
- Q
- 日記を書くようにスケッチというお言葉がありました。一筆書きのように最初から最後まで一気にそのまま出来上がった曲はございますか。
- A
- トラック8、9、11以外は一筆書きです。 8、9、11は推敲しています。
- Q
- 作品を作る際、「やめどきを決めるのが難しい」というお話を伺いました。今回の作品の中で、やめどきを決めるのに苦労した曲はありますか?
- A
- 今回は後半の3つの「ピアノ曲」以外はほぼ一筆書きなので、それはありません。
- Q
- アルバム作品で息づかいの音が印象的です。ピアノを弾いている時の息づかいはいつも安定していますか?思わず感情により息を止めてしまってた、、ということなどはありませんか?教えてください。
- A
- 演奏中の呼吸は常に音楽の緩急と一緒です。それはどの演奏家も同じです。ですから一定ということはありません。
- Q
- ペダル音?でしょうか、その場の空気感を感じるライヴ録音のような演奏がありますが、そうした意図を教えてください。
- A
- ピアノの椅子に座った音や、ペダルの音、準備する音、あるいは演奏中にカラスの鳴き声なども入っていますよ。ノイズも音楽の一部だからです。
- Q
- 呼吸をサンプリングしている曲がありますがご自身の呼吸音ですか?それを組み入れて楽曲を創った意味合いを教えてください。
- A
- 呼吸をサンプリングしてはおりません。
呼吸に聞こえたとしたらそれはそれで素晴らしいことです。
特に意図はありません。そういう音をただ入れたかったというだけのことです。
ただ、ピアノを弾いている時に自分の呼吸がわずかに一緒に録音されているということはあります。
- Q
- 陶器のこすれる音で構成された曲がありましたが、2020Sの時の陶器ですか?
- A
- そうです。陶器のかけらの「こすれる」ではなく、「当たる」ですね。
- Q
- 本をたくさんお読みになっていると思います。アルバムの中の楽曲でインスピレーションを受けた本があれば教えて頂きたいです。
- A
- ありません。読書は土壌のように心の下地になっているので、直接の影響関係はありません。
- Q
- 全体を通して「プログレッシブロック」的な感じがしたのですが、いわゆるプログレ感を意識されることはあったのでしょうか?
- A
- 全くありません。人生でプログレが好きになったことも影響を受けたこともありません。
- Q
- 改めてアルバムを通して聴いたときに、制作時にはなかった発見や気づき等はありましたか。
- A
- やはり後半のピアノ曲は前半とは違って音を「浴びる」というよりも「作る」という意識が強いですね。それは自分の10代後半の「作る」意識に近いもので、作りながらもそれを考えていました。
- Q
- 制作期間中、耳に入ってきた「音」の中で、特に好きだった音を教えてください。
- A
- Prophet10の音、アップライトピアノのこもった音、手作りの壊れた陶器の打楽器の音かな(トラック12)。ほぼ全部になっちゃうけど。
アルバムに入っている音以外でという意味なら、やはり雨の音ですかね。
それと風の強い日には窓際にある風鈴やお鈴や陶器のかけらなどのコレクションが鳴るので、嬉しいです。