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撮影:藤里一郎 取材・文:伴 牧子
女心を綴った歌詞や、可愛いくてカッコ良いパフォーマンスで原宿を中心に女子中高生からの支持を受けている4人組バンド・Silent Siren(通称・サイサイ)。
最新アルバム『S』はポップで可愛い世界から短編ドラマのようなリアルな物語までを正統派ロックサウンドが支える、彼女たちらしさが詰まった1枚だ。
Interview
まず、4thアルバムのタイトル『S』にはどんな意味が込められているのでしょうか?
すぅ
まずSilent Sirenの“S”、SISTARの“S”、SPECIALの“S”、「アナタはどの曲を選びますか?」という意味でSELECTの“S”、「どの季節にも聴いてもらいたい」からSEASONの“S”…いろんな“S”が込められています。
今作はいつにも増して個性豊かな曲が収録されていますね。
すぅ
私たちがやりたい曲っていう事でまとめたらこんな感じになりました。本当はもっとたくさん入れたい曲があったんですけど「いま聴いてほしい選抜メンバー」って事で(笑)。イメージが違う曲がいろんな方向を向いてバラバラな感じを体験してもらうことで、音楽的なSilent Sirenの振り幅を感じてもらいたいなと思ったんです。ライヴだと色んな曲を聴けるから「Silent Sirenって色々やってるバンドなんだな」って分かっていただけるんですけど、音源だけだとアルバムを通して聴かないとなかなかバンドの全体像が伝わらないじゃないですか。そこで行くとリード曲「チェリボム」はサイサイらしい可愛らしさがある曲で、カラフルなミュージック・ビデオも色んな所で流れると思うんです。でもあの曲、ポップで可愛いだけじゃなくて、サウンド的には激しい正統派なロックだったりする。その両方を知ってもらいたいんです。
そう考えるとどの曲も大変興味深いのですが…せっかくですから、メンバーそれぞれに思い入れのある曲を挙げていただけますか。
ひなんちゅ
一番のお気に入りは「nukumor」です。今までバラードはバラードとして作ろうと意識してきたんですが、この曲はまたちょっと違うアプローチになっています。失恋とか悲しい想いを持っている主人公がいるとかではなくて、聴く人によって恋愛とも人生とも取れる深い内容で。それに“愛が無い”っていう裏テーマがあって、タイトルにも「nukumor(i)」で最後にiが無いんです。すぅが歌詞やタイトルを考えたんですがこれは面白いなって思ったし、サウンドもあたたかくて切なくて、サウンドの入りから泣きそうになる感じが私は好きです。
あいにゃん
私は「スローモーニング」かな。このアルバムのために作った新曲のひとつで、日本テレビ深夜連続ドラマ『いつかティファニーで朝食を』Season2の主題歌にもなっている曲です。タイトルは“スロー”なのに、演奏はイントロから爽快で疾走感があって演奏していて好きですね。詞の世界観も彼氏・彼女がいるカップルの日常で、毎日のなんでもないことを大切にしたいなっていう優しいメッセージが込められているのにサウンドは結構…というか、かなりハード(笑)。個人的にベースラインもこだわって作りました。
すぅ
「Love install」は編曲がいつものクボナオキじゃなくて、一度別の方にお願いして雰囲気を変えてみようかってことでCHRYSANTHEMUM BRIDGE(クリサンセマム・ブリッジ)にお願いしました。いつも私たちがやっていないような要素を入れてくださったのがとても新鮮でした。保本さんはテクニカルで、ギターがめちゃくちゃ好きなのでいろんなエフェクターや弾き方を教えてくれて。2番がアラビアンな雰囲気…と個人的に思ってるんですけど(笑)、アップ・ピッキング(下の弦から上の弦へ向かって弾く演奏方法)を入れているのが気に入ってます。あいにゃんの歌詞もいいし、ナオキャン(クボナオキ)のメロディとCHRYSANTHEMUM BRIDGEの編曲っていう組み合わせのバランスでできている曲だなって。レコーディングもこだわってて、Bメロがラジオヴォイスになっているんですけど、これはパソコンで加工したんじゃなくて専用のマイクを2本立てて録音してみたりとか、サウンド的にも色々と冒険しているので、この曲だけアルバムの中で音が違ってますね。
ゆかるん
私は…めちゃくちゃ悩むんだけど「吉田さん」かな。これはすぅの実話なんですけど、今までにないリアルな楽曲になりました。このストーリーは女の子なら誰もが共感できると思うんです。サラダを取り分ける側でも、一足出遅れちゃった側でも。「うんうん、そういうことあるよね〜」って(笑)。サウンド的にも遊びゴコロがあって、でもシチュエーションはリアルで。きっと皆に楽しんでもらえるんじゃないかなって思います。
2016年は“Silent Siren Live Tour 2016 Sのために Sを狙え そしてすべてがSになる”が控えてますね。
すぅ
去年は大きなホールで3回ライヴをしたんですけど、ライヴハウスも回りたいってことで。実は行ったことのない場所もあるから今から楽しみです。『S』の収録曲もやるだろうし、シングル曲とかもやると思うけど…毎回セットリストは小出しというか、変わっちゃうよね?
あいにゃん
すぐ曲変えたくなるからね(笑)。毎回終演後に反省会をやって、曲を入れ替えたりしているので、毎回セットリストは変わっちゃうんだろうなって思います。ライヴハウスとホールではやっぱり見せ方が違うし、ファイナルの横浜アリーナでは特別な事をしたいし。いつも「何曲目はこの曲でもイケるよね」っていう曲を3曲くらいテレコで用意してるので、現場の雰囲気を見てステージ上で急きょ足してみたりとか。あとは曲のアレンジも最近凝っていて、ソロを長くしたり、コール・アンド・レスポンスを入れてみたりとか。いま絶賛会議中なんですけど、やりたい事いっぱいありすぎて大変です。
では最後に2016年への意気込みをお聞かせください。
すぅ
ガールズバンドとして、もっと多くの人に私たちの曲を聴いてもらえるようになりたいです。“全員読者モデル出身”って言われて、イメージ的にちょっと聴きづらいなって思っている人がいるかもしれない。でもバンドとしてもうちょっと入り口を広げるために、もう少し有名になって、メディアにもっと出られるようなって、あの子達のライヴに行ってみたいって思ってもらえるように頑張ります。
ゆかるん
今回のツアーでは、初めて行かせていただく場所がたくさんあるのでライヴハウスひとつひとつを大切にして、また観たいと思ってくれるようなステージをやりたいです。まだSilent Sirenっていうバンド自体を知らない人もたくさんいると思うので、多くの人に知ってもらえる一年にしたいです!
あいにゃん
2015年は年始に日本武道館、年末には東京体育館でワンマンをやらせていただいたんですが、こんな所で満足しないでもっと先へ!さらに次のステージへ!ってどんどん皆の欲求が大きくなっているところです。2016年のライヴハウスツアーは良いステージを作って、ファンの皆をどんどん驚かせていきたいです。
ひなんちゅ
サイサイのライヴを初めて観る人たちを増やしていきたいです。アルバム『S』が出て全国にツアーに行くし、夏にはぜひたくさんのフェスに出演してみたいし。色んな場所で皆に会いに行く機会を作っていきたいと思います。
左からBa.あいにゃん(山内あいな)、
Dr.ひなんちゅ(梅村妃奈子)、
Vo&Gt.すぅ(吉田菫)、
Key.ゆかるん(黒坂優香子)の
4名からなるガールズバンド。
2012年11月、シングル「Sweet Pop!」
でメジャーデビュー。
全員が読者モデル出身。
通称“サイサイ”として親しまれ、
原宿を中心に女子中高生に
人気が広がり、
LINEの公式アカウントの
登録数は45万人を超える。
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