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たしかに。全体を見据えたバランス感覚ですね。
SKY-HI もちろん説明なんかいらずに、ナチュラルになんとなく曲順の流れが良いと思ってもらえればいいんだけど、紐解いていくと、正直ものすごくありえないことをやっていると思います。メッセージとしても「フリージア」で憂いたあとに失っていくというか、「LUCE」での究極の喪失まで流れていくんだけど、サウンドも「スマイルドロップ」から「Luce」には絶対にいけないから間に「Countdown」が必要だったし。ノリ方の話なんだけど、無意識が一番俺らが操らなきゃいけない仕事というか。楽しいとか好きというのに理由はないでしょ? その無意識を請け負うことが俺たちの仕事だとすると、「スマイルドロップ」から「Luce」にいくとやっぱり酔うんだよね。「スマイルドロップ」と「Countdown」はテンションの高さが共通している。だからイントロでずっと16でスネアが入ってくる。こんなに凝る?ってくらい考えていて。……そんな話をしたらいっぱいあるんですよ。
あらためてアルバム『カタルシス』を聴きたくなるお話をありがとうございます。
SKY-HI 聴いてくれた人の力を生み出せる俺で居続けることが大事だと思っています。そのためには必要なことがいっぱいあって。スタートはなんとなく「いいね!」と思ってくれるところからだとしたら、ぶっちゃけ俺はライブに来てくれさえすればそれで完結できると思っているんだけど、キャパに限りがあるじゃないですか? だから無理を言ってアルバム『カタルシス』にはDVD特典でライブ映像を付けているんです。曲を聴いてくれた人の人生に責任を持つ覚悟があるし、思い上がりを承知したうえで言うならその実力がある。責任を強く思っているからこそ、そこに辿り着かせるための音楽が必要で、その先にきっとライブがあって、その音楽というのはきっと単曲じゃなくてアルバムのほうが伝わるというのをずっと考えていました。今回の『カタルシス』は伝わった気がする。まだ確証はないけどたぶん伝わっていると思うし、それは今後どんどんと証明されていくはずです。