井上苑子
兵庫出身、大阪育ちの17歳現役高校生シンガー。小6からアコギにて作詞作曲をスタート。路上ライブ限定販売CDの累計枚数は1万枚を突破し、2013年春にツイキャスでのライブ配信の累計視聴者数はのべ100万人を超えた。COUNTDOWN JAPAN 14/15への出演も果たしたほか、2015年9月にはクリープハイプ主演の映画「私たちのハァハァ」も公開予定。音楽だけに留まらず幅広いフィールドでの活躍が期待される。

3歳でBON JOVIを歌い、11歳で路上ライヴをはじめ、17歳でツイキャスの視聴者が175万人を突破した現役女子高生シンガーの井上苑子。制服姿でギターを弾き、等身大の歌詞を伸びやかで時にせつなく歌いあげる彼女は、いまや中高生の間で大ブレイク中。そんな井上苑子の1st.ミニ・アルバム『♯17』がリリースされた。収録されている6曲に込められた思いや関西弁でほんわかキュートな彼女の素顔をお伝えします！

井上 「3歳でBON JOVIを歌っていたのは母親の影響なんです。母がヴォイストレーナーをやっているので歌が日常的にあって、その中でもBON JOVIの大ファンだったからいつも家で流れていて（笑）。本格的に歌を歌いはじめたのは11歳のときで、学芸会でやったミュージカルがきっかけ。もともと、目立ちたがりやではあったんですが、人前で歌うことがこんなに楽しいなんて！ と開眼して、母親に「歌を習いたい」とお願いしました。ただ、母が教えるとなると甘えが出たり、ケンカになったりすると思ったので、別のヴォイストレーナーの方のレッスンに通うことにしたんです。」

歌手を目指しはじめ、若干11歳でギターを片手に地元、大阪で路上ライヴを始める。小学生で路上に出るなんて相当な勇気だけど、本人的には普通だったようで…。

井上「もともと弾き語りがやりたくて、歌とギターを習っていたけど披露する場所がなくて。そんなとき路上で歌っている人を見て“これだ！”と。でも、最初は誰も立ち止まってくれなかった。それで周りの路上ミュージシャンを見て研究してアンプを置いたり、自分の名前と年齢を書いた看板を出したり。そして中学生からは歌う場所を心斎橋に固定したので、少しずつ聴いてくれるお客さんが増えてきたんです。」

17歳の今の想いを形にしようと1st.ミニ・アルバムのタイトルは『♯17』にした。

井上「SNSのおかげで今の自分があると思っているので、タイトルには年齢とハッシュタグをつけました。リード曲の「大切な君へ」は私が自分の中で一番大切なものはなんだろうと考えて作った歌。自分自身がすごく悩んでいた頃、友達に相談したら「苑子、ほんまに一緒に頑張ろう」とめっちゃ泣いてくれて。その友達も夢に向かって頑張っているから、お互い支え合っている気持ちがすごく伝わってきて、自分にとってかけがえのない大切な存在だなと思ったんです。私は友達に向けて作ったけれど、聴いた方が家族や恋人など自分にとって大切な人を思い浮かべて聴いていただければと思いますね。」

「大切な君へ」のミュージック・ビデオは井上と同じ年齢の映画監督、松本花奈が担当。17歳同士の才能の共演となった。

井上「松本監督は同じ歳とは思えないほどしっかりしていて、本当に勉強になりました。はっきりした意思を持っている方で自分よりも年上のスタッフさんたちに、きちんと自分の考えを伝えられる。すごいなぁと思う反面、自分も頑張らないと、と刺激を受けましたね。」

続く2曲目の「Lovelydays,Lousydays」では世界的に活躍するスカパンクバンドSHAKALABBITSがプロデュース。

井上 「最初、いつもの“井上苑子”で歌おうとしたんですけど、SHAKALABBITSさんとは歌い方や表現の方法がまったく違う。だから、SHAKALABBITSさんに寄せようと普段はしゃべるように歌う自分の歌唱方法を大きな口を開けてはっきり歌ったりと、いままでに挑戦したことのない歌い方をしました。自分でも新たな一面が見せられたと感じる一曲です。」

彼女の魅力のひとつでもある等身大の気持ちをストレートに綴った歌詞。友情や恋愛、夢など誰もが向かい合う思いや葛藤を丁寧に言葉にしている。ラストに収録された「ふたり」は恋人がいる人なら誰もが共感できるラブソングだ。

井上 「彼のことが大好きな彼女を描いた歌詞で、聴いていて気持ちがあったかくなるような歌にしたかったんです。最初は“この幸せが続けばいいのに”という願いを込めた歌詞にしようと思ったんですけど、もっと“愛”を伝えたいと考えて、自分の好きが相手に伝わって相手からも愛される。そんなお互いを思い合う姿を書きました。」

こんなに愛があふれた歌詞を書けるなんて、きっとたくさんの恋愛を経験してきたからなのでは？

井上 「実は私、少女漫画しか読んでいないから恋愛は妄想がほとんど（笑）。でも、友達から恋愛相談を受けることがすごく多くて、恋愛アドバイスはプロ級です！　自分はまったく恋愛していないのに…（涙）」

ちょっぴり悲しい告白になってしまったので、得意分野の質問に変更！ ファッションアイコンとしても注目されている彼女にこの夏、オススメのコーデを聞いてみました。

井上 「私、めちゃくちゃファッションが好きなので、恋愛よりも得意です（笑）。この夏はやっぱりホワイトが気になりますね。あまり人が着ていないような個性のある服が好きなので、トップスでも色々な素材がミックスされていたりとか、ひねりの効いたアイテムに目がいきます。ただ、お金がないので基本は母親におねだり作戦！　母親と買い物に行くときは代官山とかに行きますが、ひとりの時は下北沢の古着屋ですね（笑）」