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TEXT:中屋麻依子
詩吟師範によるヴォーカルと筝、尺八、和太鼓、津軽三味線の和楽器、そしてギター、ベース、ドラムの洋楽器を組み合わせたジャパニーズ・エンタテイメント・バンド=和楽器バンド。2016年の1月6日、念願の日本武道館で初ワンマンライヴを行い大成功をおさめた様子が早くも映像化し、3月23日(水)に『和楽器バンド大新年会2016日本武道館-暁ノ宴-』としてDVD&Blu-rayがリリース! 今だから話せる武道館ライヴの秘話やユーザーからの質問を鈴華ゆう子(Vocal)、いぶくろ聖志(筝)、町屋(Guitar)の3人にたっぷり聞いてきました!
Interview
『大新年会』と題した年明けライヴは和楽器バンドの恒例ですが、結成3年目となる3回目の大新年会の会場が日本武道館と決まったときの率直な感想は?
鈴華ゆう子(以下、鈴華)
武道館は私が歌手になりたいという夢を持ちながら、好きなアーティストのライヴを何度も観に来ていた場所。ずっと観客側だったのが、ステージ側に立てるなんて本当に嬉しいことです。
いぶくろ聖志(以下、聖志)
僕たちは8人編成のバンドですから、広い場所でライヴをしたほうが魅力が伝わると思うんです。だから、武道館という今まで一番広い場所でパフォーマンスができることは楽しみでしたね。
率直な感想としては、自分が筝という楽器を始めたとき、まさかロックバンドとして武道館のステージに立つとは考えてもいなかったから、すごく感慨深いものがあります。和楽器奏者として良い前例になれたらと思いましたね。
町屋
僕も「広さが必要なバンド」だと思っていました。…って、先に言われちゃったなぁ(笑)。
率直にだと、一番消費カロリーが多いステージをやりたいと思いましたね。僕は聖志と違ってフリーで動けるので、念願の広くて走り回れるスペースを使って最大限のパフォーマンスを見せたいなと。
聖志
筝は舞台に固定しますから動けないんですよね。ただ、ライヴ中、2時間半も弾いていると指が痩せちゃって筝爪が飛んだりと予期せぬトラブルが出てくるので、途中で筝爪をつけかえたりしていました。
そんな苦労があったとは!! 他にも今だから言える武道館ライヴの苦労話などありましたか?
鈴華
私が着ている着物、みなさんが思っている以上に重いんですよ。イメージはお布団を2枚ぐらい重ねて着ている感覚かな(笑)。あの衣装を着て歌って動いて剣舞してって結構大変なんです。
でも、着物にはすごくこだわりがあるから、所作が綺麗に見えるようにデザインしたりチェーンで留めたり。足元も足さばきが美しく見えるよう裾におもりをつけているんです。アイデアは私が発案してデザイナーさんと相談しながら作るのですが、特許とれるんじゃないかってくらい工夫していますね(笑)。
町屋
僕はギターを弾きながら走ったりくるくる回ったりするので、途中でつっかからないような絶妙な袴の丈の長さをオーダーしています。
鈴華
あと、今回のライヴの苦労といえば剣舞かなぁ。
鈴華さんは黒流さん率いる和太鼓奏者の楽曲にのせて見事な剣舞を披露していましたね。
鈴華
「風舞-KAZAMAI-」の剣舞の振付はすべて私が考えました。ただ、通常、振付は宗家が考えるものなので異例中の異例なんです。そこで、幼い頃から剣舞を教わっている先生に相談をしたら「小さな頃から踊っているのだから、貴方の身体にしみついたものは貴方の舞。自分で考えた剣舞を堂々と武道館で舞ってきなさい」と言われました。
この言葉に勇気をもらって、夜な夜な自宅の全身鏡を見ながら振付を考えていました。ある程度、振付が完成したところで黒流さんとスタジオを借りて朝から晩まで合わせの練習をしていましたね。
聖志
僕はゆう子さんの詩舞と筝をあわせる場面があって。いつも僕が先に表現したいものを筝で形にして、ゆう子さんがどう入ってくるか、みたいな流れですね。入ってきて踊りにくそうだったら手直しをしたり。まぁ、ゆう子さんとは付き合いが長いので、お互いが心地よい間の取り方が分かるんですよね。
町屋
ライヴの構成すべてにおいて間の取り方は重要視していますね。僕は「風舞-KAZAMAI-」から「焔」のSEを考えたんですけど、剣舞が力強いからそれに負けない重厚な音を作りたくて。だから、旋律は和だけどサウンド的にはEDMを取り入れた流れにしたんです。
鈴華
マッチーのあの流れは本当にカッコいいなと思いました!! メンバーみんなが「いい!」と思うポイントが一緒だから、それぞれが考えたものがピタッとハマるんです。
町屋
みんな和の所作が身に付いているから、間の感覚が共有できるんだと思いますね。残心の大切さとかも理解しているし。
鈴華&聖志
それ、分かる!!
改めてそれぞれ、DVDのみどころを教えてください!
聖志
和楽器バンドのライヴをまだ観たことのない人に見てほしいですね。CDだけでは伝えきれない臨場感や雰囲気が伝えられると思うので。きっと、想像しているバンドは違う一面が見えてくると思います!
鈴華
私は聖志とあえて違うことを言うと(笑)、ライヴを一度観に来た人でも、このDVDを見ればさらに楽しめる内容だと思っていて。ラストの「千本桜」では好きなメンバーを選んで見られるマルチアングルもあるので、「神永、こんな顔して尺八吹いているんだ」とかもわかるし(笑)。何回見ても楽しめるライヴDVDに仕上がっています!
町屋
ぜひ、注目してほしいのは「華振舞」での僕のギター回し。4小節で14回転しています。ラストの「千本桜」でも通常より半回転増えていますのでお見逃しなく(笑)。
この武道館ライヴの成功を引っ提げて3月にはNY公演、4月からJAPAN Tourが始まりますが、意気込みは?
鈴華
NYライヴへのプレッシャーはものすごくて、正直、今は眠れないほど。でも、こんな素晴らしい舞台にチャレンジさせてもらうことは本当に感謝しています。理想はアメリカの人たちが「千本桜」のサビを日本語で歌ってくれるまでになれればいなと。
そしてJAPAN Tourは武道館ライヴよりも更に進化した和楽器バンドを見せたいと考えています。
Q&Aコーナー
Q1 今、夢中になっている漫画(アニメ)を教えてください。
Q2 24時間だけ変身するなら何になりたい?その時間をどう過ごす?
Q3 これがないと生きていけない!というものは?
Q4 和楽器バンドとして、次はどんなジャンルとコラボしたい?
Q5 いままでで一番好きな衣装は? 自分以外のメンバーの衣装で着てみたいものは?
鈴華ゆう子
A1 『おそ松さん』。
A2 男の子になって女の子を口説く。
A3 ディズニーアニメ!
A4 ラップ。
A5 好きなのは「戦-ikusa-」。剣舞のときに着たいのはマッチーの武道館のときの衣装。
いぶくろ聖志
A1 『賭ケグルイ』。
A2 砂漠でラクダを引っ張っている人になって、ラクダを引く。
A3 エンターテイメント。
A4 シルク・ドゥ・ソレイユ
A5 「暁ノ糸」。他に着たい衣装はないです。
町屋
A1『CHERRY TEACHER』。
A2 女の子になってデートする。
A3 Mac。
A4 インドの楽器
A5 武道館のときの衣装が一番好きです。他の人の衣装は興味がありません(笑)。
スマプラとは…
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詩吟、和楽器とロックバンドを融合させた、“新感覚ロックエンタテインメントバンド”2014年4月にアルバム「ボカロ三昧」でデビューし、オリコン週間ランキング初登場5位を皮切りに、発売から22週間連続でTOP100入りを果たす。
2015年9月に発売したセカンドアルバム「八奏絵巻」はオリコン週間ランキング初登場1位を獲得し、第57回「輝く!日本レコード大賞」 『企画賞』を受賞。ヒット曲「千本桜」のミュージックビデオはYouTubeにて3,000万再生を突破。
Vocal | |
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鈴華ゆう子 | |
詩吟師範。3才よりピアノ、5才より詩吟と詩舞、剣舞を始める。
東京音楽大学ピアノ科卒業。 2011年12月日本コロムビア全国吟詠コンクール全国大会優勝。 現在、和風ユニット「華風月」のヴォーカル(詩吟)&ピアノ担当。 |
箏 | |
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いぶくろ聖志 | |
東京都出身。高校在学中、文化庁での派遣による中国での演奏から始まり、
ベトナム、イラン、カタール、クウェート、韓国等、八カ国での海外公演に参加する。
国内では各種メディアにて公演を紹介される他にも全音楽譜出版社より編曲集を刊行する。 箏の持つ楽器としての可能性を追求しており、邦楽器だけではなく洋楽器との コラボレーションにも多く参加している。 |
尺八 | |
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神永大輔 | |
福島県いわき市出身。18歳から尺八をはじめ、都山流尺八師範となり”耀山”の号を授かる。
これまでに10カ国以上の海外公演経験をもち、テキサス州オースティンで開かれる 世界最大級の音楽コンベンションSXSWや、フランス・パリ市で開かれる日本文化の フェスティバルJapan Expoなど、国内外の大型イベントにも多数参加。 一方、尺八講師として都内に教室を持つほか、複数の大学、教育機関等でも講義を 行っている。 |
津軽三味線 | |
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蜷川べに | |
京都生まれ、大阪の流派で4歳の頃から民謡を始める。
日本民謡ジュニアフェスティバル大会にて優勝、サンケイ民謡大賞 優勝、内閣官房長官賞。 本荘追分全国大会優勝、文部科学大臣賞。 15歳で喉を痛めたのをきっかけに津軽三味線に力を入れる。 和楽器での音楽の可能性を追求する為に東京で活動を始める。 |
和太鼓 | |
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黒流 | |
3才より和太鼓にふれ、9才で東京の和太鼓プロ集団に入門。
そこで伝統的な事を修行し、その後独立。 世界15ヶ国以上での公演の他、雑誌・TV・舞台等、国内外を問わず様々なシーンで活動。 伝統的な楽器「和太鼓」を使って、新しい音楽を生み出す和太鼓奏者として、 様々なミュージシャンやアーティストとの融合を続けている。 |
Guitar | |
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町屋 | |
和楽器バンドにて、ギター&サイドボーカル担当
インディーズシーンで絶大な人気を誇る「m:a.ture」のギター&ヴォーカルとしても活動中。 その他、多方面のアーティストとのセッション、ツアーに参加している。 |
Bass | |
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亜沙 | |
現在、ボカロPとしてもニコニコ動画にて活躍中。
2012年7月に投稿したボカロ曲「吉原ラメント」が2015年4月現在までに120万再生を 超える人気を博し、ニコニコ動画上にて様々なアーティストによって歌われた。 この曲はアルファポリス社より小説化されている。 EXIT TUNESの祭典「EXIT TUNES ACADEMY」にも参加。 |
Drums | |
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山葵 | |
中国出身、岡山育ち。中国人の父と日中ハーフの母を持ち、
ニコニコ動画の人気カテゴリ“演奏してみた”にて圧倒的な人気を誇るドラマー。
15歳よりドラムを始め、ロック・ポップスのみならずダンスや演劇とのコラボレーション、 レコーディングワークなど幅広いフィールドで活動する。 |
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