2012年、劇団ひとりプロデュースでデビューした声優+秋葉系オタクダンサーの異色6人組ユニット。声優、歌手として表情あふれる歌声の福原香織と秋葉系オタクからは想像もつかない世界レベルのブレイクダンスのRAB(リアルアキバボーイズ)。 声優とオタクが融合したグループだからこそできるパフォーマンスは、一度見たら病みつきになること間違いなし!
『らき☆すた』などで不動の人気を誇る声優、福原香織と秋葉系オタク5人からなるダンスグループ、RAB(リアルアキバボーイズ)が組んだ“福原香織とRAB”。この異色すぎるユニットが生まれたのは2012年、芸人・劇団ひとりのプロデュースによるものだった。そこから2年、プロデュースから離れ、新たな道を歩みだした6人がミニ・アルバム『売れたい!』をリリース。このストレートすぎるタイトルには彼らのこれからの思いが凝縮されている。そんなアルバムの話を聞く前に、まずは、この意外なユニットが結成されたときの気持ちを率直に聞いてみた。
福原「正直、かなり戸惑いましたね。いままで男性とユニットを組んだことがなかったですから、自分の立ち位置も分からなかったし、ファンの方も驚かれるんじゃないかって。RABさんのことは前から知っていたんですけど、本当はオタクじゃないんだろうな、なんて疑惑の目で見ていましたし(笑)。でも、会ったらすぐに疑惑は晴れましたけど」
DRAGON「僕たち5人はダンスイベントを通じて知り合った仲間なんですよ。みんなダンサーなんだけどアニメやマンガが好きで」
マロン「やっとブレイクダンスのこともアニメのことも話せる仲間が見つかった!という感じですね」
あつき「そこから、テレビ番組に出たことをきっかけに福原香織さんと組まないかと話がきまして。僕、『らき☆すた』の大ファンだったので福原さんとユニットを組むなんて、夢みたいで、絶対無理だと。とにかく自信がなかったんです」
けいたん「僕はその逆で、こんなチャンスは一生ないから絶対にやろうと、メンバーを説得したんです。ムラトミなんて福原さんとCDデビューができるからって、他の仕事全部断っちゃったんだから」
ムラトミ「ぼ、ぼくも『らき☆すた』で一番好きなのが福原さん演じる柊つかさちゃんで、本当に信じられなかった・・・んです(遠い目)」
6人それぞれの思いが交錯する中、発進した『福原香織とRAB』。今回、メンバーが改めて自分たちのやりたいこと、方向性を改めて話し合ったという。その答えが『売れたい!』に収められた6曲。リード曲である「フラグゲット」は福原の凛々しい声とRABのキレッキレのブレイクダンスが見事にマッチした疾走感あるダンスナンバーだ。
DRAGON「初めて楽曲を聴いたとき、すぐにダンスのイメージが沸きました。僕らなんてダンスをしなければ冴えないものですけど、「フラグゲット」を踊れば自分の中にあるものを表現できて、カッコよく変身できるんじゃないかって」
あつき「僕にとっては再起の曲。歌詞にある“この旗を守りぬきたい”という言葉に、僕たちの活動を重ねて合わせた。ユニットを守るためにこの曲で再起をはかる・・・そんな熱い思い入れがあります」
切ないミディアムナンバー「声のサプリメント」は福原が作詞に初挑戦した意欲作だ。
福原「私も落ち込むことはたくさんあるけど、声優として伝えたい思いや、自分の声で誰かひとりでも元気になってくれるのなら声優をやっている意味があるかなって。そんな今、自分が思う素直な気持ちを書きました。辛いことがあっても“頑張ろう!”じゃなくて“頑張ってみようかな”と少しだけ前が向けるような歌詞にしたんです。この歌詞がファンの方からとても好評で。素直に書いてよかったと心から思っています」
この他にもアニメソング2曲、ZONEの「secret bace〜君がくれたもの〜」と3曲のカヴァーソングが収録。多彩なラインナップを更に彩るのは福原の変幻自在な声。まるですべて別人が歌っているようだ。
福原「嬉しい!それがやりたかったんです。私は歌手ではないから歌のテクニックはありません。だからこそ声優ならではの抑揚をつけたり、歌ごとにキャラを変えるなど聴いておもしろいものになればと思ったんです」
ムラトミ「と、特に「ウルトラオレンジ」は台詞がたくさんあって、かおりんの歌声が、あの、その・・・(照れ)すごくかわいいんですよ(大照れ)」
他、RAB4人 (一斉に首をタテに振る)
第二章に突入した“福原香織とRAB”。初の単独ライヴも即SOLDOUT(現在、追加販売中)となり、意外と言われたユニットは、これから想定外な飛躍を見せてくれそうだ。